歴史文法(読み)レキシブンポウ(英語表記)historical grammar

デジタル大辞泉 「歴史文法」の意味・読み・例文・類語

れきし‐ぶんぽう〔‐ブンパフ〕【歴史文法】

文法の時代的な変遷のあとづけ、または史的一時期実態研究記述する説明文法の一分野。

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精選版 日本国語大辞典 「歴史文法」の意味・読み・例文・類語

れきし‐ぶんぽう‥ブンパフ【歴史文法】

  1. 〘 名詞 〙 ある言語の文法上の性質を、主として時代的変遷の観点から研究・記述するもの。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「歴史文法」の意味・わかりやすい解説

歴史文法
れきしぶんぽう
historical grammar

言語の文法の歴史的変遷を研究する学問分野,およびその研究の成果としての文典をさす。この「文法」を広義にとり,音韻や意味までを含めるとすれば史的言語学とほぼ同義狭義にとるときは史的文法論ともいい,語形成規則語形替変体系 (すなわち,存在する活用の型,それに所属する単語,各活用形の機能など) ・構文法に関する規則などにみられる変化の記述およびその原因の追究を目指す。方法論としては,各時代の文献資料の共時論的研究,内的再構,同系諸方言 (言語) の比較研究などにより行う。

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世界大百科事典(旧版)内の歴史文法の言及

【文法】より

…ちなみに,異なった体系に拠って考えれば,特定の言語事実の分析(単純な例としては,ある単語がaという品詞かbという品詞か,など)も異なりうるわけで,文法書によって説くところが違うということも起こる次第である。 なお,以上(i)~(iii)の研究は,各言語(方言)の各時代の文法ごとにそれぞれ十分に行うべきものであるが,同じ言語の各時代の文法がある程度明らかになったところで,その歴史的な変遷の過程(〈文法史〉あるいは〈歴史文法〉)に目を向ける研究も起こるし,いくつかの言語の文法を対照吟味したり(〈対照文法〉という),さらには諸言語の文法の普遍性を探ったりする研究も起こることになる。
[生成文法]
 ところで,従来は,前記(iii)の文法体系の構築を図る場合,それによって何を達成しようとするのかという目標が明瞭ではなかった。…

※「歴史文法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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