殺気(読み)サッキ

精選版 日本国語大辞典 「殺気」の意味・読み・例文・類語

さっ‐き【殺気】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人を殺そうとするはりつめた気配。また、殺伐の気。荒々しい気配。
    1. [初出の実例]「才能を許容し、万物に殺気を生ぜぬぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)一〇)
    2. 「双方共睨めくらをして居るなかに一寸殺気がある」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉八)
    3. [その他の文献]〔杜甫‐西山詩〕
  3. ( 「殺」は、枯らすの意 ) 寒冷の気。秋冬の寒気。
    1. [初出の実例]「此人が秋の殺気に乗じて詩を作れば」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)二)
    2. [その他の文献]〔礼記‐月令〕
  4. 江戸後期の舎密(せいみ)学で、「窒素(ちっそ)」の訳語。〔泰西方鑑(1829‐34)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「殺気」の読み・字形・画数・意味

【殺気】さつき

凶悪の気。唐・李華古戦場を弔ふ文〕此のに當りて、天、強胡に假し、氣を憑陵(ひようりよう)して、以て相ひ翦(せんと)す。徑(ただ)ちに輜重(しちやう)を截(き)り、(よこさま)に士卒攻む

字通「殺」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android