輜重(読み)シチョウ

デジタル大辞泉 「輜重」の意味・読み・例文・類語

し‐ちょう【×輜重】

軍隊糧食被服武器弾薬など、輸送すべき軍需品総称。「輜重隊」
軍旅の―のことに当たらせようと」〈中島敦李陵

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「輜重」の意味・読み・例文・類語

し‐ちょう【輜重】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「輜」は衣車、「重」は重い荷物を載せる車 )
  2. 荷車。転じて、旅人の荷物。行李。〔音訓新聞字引(1876)〕
  3. 戦地で必要な糧食・衣類・武器などの軍需品。また、それを運ぶ道具や人。
    1. [初出の実例]「輜車は、輜重を載する雑車ぞ」(出典:漢書列伝竺桃抄(1458‐60))
  4. 旧陸軍で、戦闘部隊に続行し、その部隊の糧食、被服、武器、弾薬などを輸送・補充する兵科。また、その部隊。輜重科。輜重兵
    1. [初出の実例]「戦争に行くことが出来ても、輜重に編入せられて」(出典:あそび(1910)〈森鴎外〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「輜重」の読み・字形・画数・意味

【輜重】しちよう

武器・食糧などの軍用物資。〔孫子軍争〕三十里にして利を爭ふときは、則ち三の二のみ至る。是の故に軍に輜重無ければ則ちぶ。

字通「輜」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android