デジタル大辞泉 「殺」の意味・読み・例文・類語 さつ【殺】[漢字項目] [音]サツ(漢) サイ(漢) セツ(呉) [訓]ころす そぐ[学習漢字]5年〈サツ〉1 ころす。「殺意・殺害・殺菌・殺人/圧殺・暗殺・活殺・虐殺・自殺・銃殺」2 そぎとる。なくす。「殺風景/抹殺」3 程度を強める語。「殺到/悩殺・忙殺・黙殺」〈セツ〉ころす。「殺生せっしよう」〈サイ〉そぐ。へらす。「減殺・相殺」 さい【殺】[漢字項目] ⇒さつ 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「殺」の意味・読み・例文・類語 ころし【殺】 〘 名詞 〙 ( 動詞「ころす(殺)」の連用形の名詞化 )① 殺すこと。多く他の語と複合して用いる。「主(しゅう)殺し」「親殺し」② ( もと警察で用いた語 ) 殺人。また、殺人事件。〔最新百科社会語辞典(1932)〕[初出の実例]「コロシの現場や、政変の天幕村などで」(出典:鉛筆ぐらし(1951)〈扇谷正造〉背広) さつ【殺】 〘 名詞 〙 ころすこと。刑に処して殺すこと。[初出の実例]「残に勝ち、殺(サツ)を棄てん事、何ぞ必ずしも百年を待たん」(出典:太平記(14C後)二〇)[その他の文献]〔論語‐子路〕 せつ【殺】 〘 名詞 〙 殺すこと。さつ。[初出の実例]「殺の言、たとひ凡夫のごとくにひとしくとも、ひとへに凡夫と同ずべからず」(出典:正法眼蔵(1231‐53)坐禅箴) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「殺」の読み・字形・画数・意味 殺常用漢字 10画(旧字)11画(異体字)13画 [字音] サツ・サイ・セツ[字訓] へらす・ころす[説文解字] [甲骨文] [金文] [その他] [字形] 会意(てい)+殳(しゆ)。はたたりをなす獣の象形。祟(すい)の初形である。この呪霊をもつ獣に対して、殳(戈(ほこ))を加えて殺す意。この獣を殺すことによって、敵より加える呪詛が減殺(げんさい)される。そのような呪儀を示すことが、字の本義であった。〔説文〕三下に「戮(ころ)すなり」とし、人を刑殺することをいう。中でその呪儀を行うことを(さい)といい、罪人を放(ほうざん)することをいう。〔書、舜典〕「三を三にす」のを、〔孟子、万章上〕に、〔史記、五帝紀〕に(遷)、〔説文〕字条七下に引いてに作る。みな声義近く、通ずるところのある字である。〔左伝、昭元年〕に「叔を(ころ)す」とあり、の初文は、ゆえにその字をまたの字に用いた。はのち死殺の意に用いる。は近代の俗字。急疾の意を示したものであろう。また収・尾のように収束の意に用いる。[訓義]1. へらす、敵の呪詛の力をへらす。同じ呪獣を用いるので、その効を相殺という。そぐ。2. ころす、呪詛してころす、死刑とする。3. ほろぼす、いためる、そこなう、からす。4. 牲として供える。5. はなはだしい、きびしい、すごい。6. 強意の助詞として、動詞の下接語とする。7. おとろえる、きえる、次第にへらす。[古辞書の訓]〔名義抄〕 タケシ・キル・トシ・ヲカス・ヲツ・ヲス・カル・コロス[声系]〔説文〕に声としてなど三字を収めるが、声義の関係は明らかでない。はに似た木である。[語系]sheatは()sheam、斬tzheamと声義の関係があり、鏨・槧dzamは斬声の字。同じ語系に属するものと考えられる。[熟語]殺下▶・殺止▶・殺小▶・殺青▶・殺損▶・殺内▶・殺礼▶・殺哀▶・殺圧▶・殺意▶・殺▶・殺越▶・殺害▶・殺獲▶・殺活▶・殺気▶・殺機▶・殺▶・殺才▶・殺矢▶・殺死▶・殺字▶・殺手▶・殺殉▶・殺傷▶・殺身▶・殺人▶・殺生▶・殺節▶・殺然▶・殺地▶・殺到▶・殺毒▶・殺伐▶・殺罰▶・殺風▶・殺戮▶・殺▶・殺略▶・殺掠▶・殺虜▶・殺斂▶[下接語]圧殺・暗殺・縊殺・陰殺・枉殺・殴殺・鏖殺・殺・嚇殺・活殺・殺・看殺・戯殺・虐殺・去殺・挟殺・誑殺・矯殺・吟殺・刑殺・撃殺・嫌殺・減殺・厳殺・故殺・誤殺・坑殺・絞殺・鴻殺・残殺・惨殺・斬殺・刺殺・嗜殺・自殺・射殺・愁殺・襲殺・銃殺・粛殺・笑殺・杖殺・捶殺・酔殺・生殺・牲殺・羨殺・相殺・勦殺・騒殺・賊殺・他殺・多殺・殺・誅殺・鴆殺・妬殺・殺・撲殺・抹殺・密殺・妄殺・黙殺・扼殺・殺・薬殺・誘殺・拉殺・礼殺・殺・轢殺 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報