母型(読み)ボケイ

デジタル大辞泉 「母型」の意味・読み・例文・類語

ぼ‐けい【母型】

活字を鋳造するときに、活字の字面じづらの突出部を形成するために用いる金属製の雌型。製作法により、打ち込み母型・彫刻母型・電鋳母型の3種がある。字母

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精選版 日本国語大辞典 「母型」の意味・読み・例文・類語

ぼ‐けい【母型】

  1. 〘 名詞 〙 活字の字面を鋳造するのに用いる雌型の金属製の型。製作法により電胎母型・彫刻母型・打込み母型の三種がある。字母。また一般に、複数の物を製作する際に用いる、基となる型。
    1. [初出の実例]「デスマスクの母型をこわきにかかえている」(出典:とむらい師たち(1966)〈野坂昭如〉)

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百科事典マイペディア 「母型」の意味・わかりやすい解説

母型【ぼけい】

字母とも。活字を鋳造する際,活字のフェイス(字面)を作る鋳型製法により,電胎母型,彫刻母型,打込母型の3種があり,いずれも黄銅角材一部文字の雌型をつけたもの。→自動鋳植機
→関連項目字母

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図書館情報学用語辞典 第5版 「母型」の解説

母型

凸型の活字を作るための凹形金属性の鋳型.字母ともいう.そこに鉛合金を流し込んで同一の活字が複製される.母型の作り方には,活字と同じに作られた父型を母型材に打ち込む方式(打ち込み母型),母型材に直彫りする方式(彫刻母型),種字のロウ型を電鋳で凸型さらには凹型にするなどの方式(電鋳母型)の3種類がある.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「母型」の意味・わかりやすい解説

母型
ぼけい
matrix

字母ともいう。活字を鋳造するとき,活字の字面を造る型。一般に黄銅製の角材の一面に文字の形が,くぼんでつくってある。製作法により,電胎母型,彫刻母型,打込母型の3種がある。

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世界大百科事典(旧版)内の母型の言及

【活字】より


[活字の大きさ]
 活字は鋳造によって作られ,図1のような形をしている。肩から上の字面は母型で形づくられ,それから下の部分は鋳型で形づくられる。字面と肩の間の凹所を谷といい,印刷のとき汚れたり紙型をとるとき支障が起こらないように,ある程度の深さを必要とする。…

【字母】より

…中国音韻学では,悉曇学書に説くこの翻字―梵字の書写合成法を媒介として,子音部分を〈字母〉と呼ぶようになったと思われる。 なお,〈字母〉の語は印刷用語の〈母型〉と同じ意味でも用いられ,これは活字を製作・鋳造するための,字面(じづら)を形どった金属製の型(かた)のことをさす。文字【慶谷 寿信】。…

※「母型」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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