ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水原三折」の意味・わかりやすい解説
水原三折
みずはらさんせつ
[没]元治1(1864).3. 江戸
江戸時代後期の産科医。賀川流産科を祖述,集大成した。本姓は最上氏,名は義博,字は済卿,三折は号である。曾祖父春沢の代に医を業とし,三折にいたり姓を水原と改めた。若年で家業を継ぎ,京に上って宇津木昆臺,奥劣斎に学び,また海上随鴎 (稲村三伯) について蘭学を修めた。助産術に最も意を用い,20年の構想を経て探頷三器 (助産具) を作っている。主著『産育全書』 (12巻,1849) は賀川流産科を集大成したもので,日本最初の完備した産科書といわれる。 (→賀川玄悦 )
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