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水温躍層 すいおんやくそうthermocline

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

水温躍層
すいおんやくそう
thermocline

躍層ともいう。垂直方向の水温傾度の大きい層状の部分。ほとんどの場合密度躍層 pycnoclineに対応する。普通,外洋の海水は深くなるにつれて温度が低くなるが,途中で急に低温の層がある。夏季に現れる 50m以浅付近のものが最も顕著で,これを第1躍層といい,数百mの深さにあまり顕著でない第2躍層がある。第1躍層はおもに気象条件の季節的変化によるもので,その他に垂直,水平方向の海水の運動による熱輸送によってできると考えられている。第2躍層は大洋規模の気象条件によるものと考えられている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

海の事典の解説

水温躍層

海洋中の水温は、一般に深さと共に減少していくが、その鉛直勾配が特に大きな層を水温躍層という。中緯度の海洋では、冬期海面を通しての冷却によって生じ る対流の及ぶ層である表層混合層の下に顕著な水温躍層があり、これを主水温躍層と呼ぶ。夏期には海面近くが暖められて、表層混合層の中に二次的な水温躍層 が生じることが多いが、このような水温躍層を季節躍層と呼ぶ。高緯度海域を除くと、水温は海水の密度を決める最も大きな要素となるため、水温躍層は通常密 度躍層にほぼ対応している。 (永田

出典 (財)日本水路協会 海洋情報研究センター海の事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

水温躍層
すいおんやくそう
thermocline

海中の水温は通常、深さが増すとともに降下しているが、その度合いは深さとともに複雑に変化している。このうち水温の深さ方向の変化が上下の層に比べて大きな層を水温躍層という。水温躍層には、永年躍層、季節躍層、日(にち)躍層の3種類がある。永年躍層は、中緯度域で500~700メートルともっとも深く、赤道付近では100メートル前後、また緯度50~60度海域では海面付近にみられる。季節躍層は、おもに中緯度域で永年躍層と海面の間に暖候期に発生するが、冬季には海面からの冷却と風により、海面から季節躍層のある深さまで混合するために消滅する。日躍層は、海面付近に昼間発生し夜間消滅する小規模な水温構造である。[長坂昂一・石川孝一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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