水風呂(読み)スイフロ

デジタル大辞泉 「水風呂」の意味・読み・例文・類語

すい‐ふろ【水風呂】

茶の湯道具である「水風炉すいふろ」に構造が似るところからという》おけの下にかまどを取りつけ浴槽の水を沸かして入る風呂塩風呂蒸し風呂などに対していう。すえふろ。
「―の釜をぬきたるとがゆゑに」〈滑・膝栗毛・初〉

みず‐ぶろ〔みづ‐〕【水風呂】

沸かさないで、つめたい水のままの風呂。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「水風呂」の意味・読み・例文・類語

すい‐ふろ【水風呂】

〘名〙 (一説に、「すえふろ(据風呂)」の変化した語とも) 水をわかす普通の風呂で、風呂桶の下に直接かまどを取り付けてあるもの。塩湯、蒸(むし)風呂、薬湯などに対していう。
慶長見聞集(1614)六「江戸町に大谷隼人といふものあり。〈略〉すいふろと云物を我たくみ出したると云て人に見する」
浮世草子世間胸算用(1692)一「大晦日に煤はきて、年に一度の水風呂(スイフロ)を焼(たか)れしに」

みず‐ぶろ みづ‥【水風呂】

〘名〙
① 水を入れた風呂。また、まったくの水かと思われるような、ごくぬるい風呂。
※一兵卒の銃殺(1917)〈田山花袋二一「でなければ寒中氷を割って水風呂に入れられる」
② 蒸(むし)風呂に対して、水をわかす普通の湯風呂をいう。すいふろ。

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