精選版 日本国語大辞典 「江左」の意味・読み・例文・類語 こう‐さカウ‥【江左】 〘 名詞 〙① 入り江や大川の左岸。琵琶湖の東岸や大阪の淀川の南岸にいうことが多い。[初出の実例]「海陽江左之客、畳二詞浪一而競来」(出典:詩序集(1133頃)閑望遠山雪詩序〈藤原兼衡〉)② 中国で、揚子江下流の南岸の地をいう。江東。[初出の実例]「百年江左風流尽、小海空環旧版図」(出典:蕉堅藁(1403)銭唐懐古次韻)[その他の文献]〔晉書‐桓伊伝〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
改訂新版 世界大百科事典 「江左」の意味・わかりやすい解説 江左 (こうさ)Jiāng zuǒ 中国,長江(揚子江)下流の南岸,今の南京市を中心とする江蘇省南部を指す。この呼称の由来を,清の魏禧が,《日録雑説》で,北方からみて長江の左にあるためであろうとしているのは正しく,江西省北部を江右(こうゆう)というのに対する語である。同様の対比は,函谷関の西つまり関西を関右,東つまり関東を関左と呼ぶときにも認められる。東晋の功臣王導を江左夷吾,謝安を江左風流宰相と称するなど,その使われ方は広い。執筆者:勝村 哲也 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by