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油母頁岩(読み)ユボケツガン(その他表記)oil shale

翻訳|oil shale

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「油母頁岩」の意味・わかりやすい解説

油母頁岩
ゆぼけつがん
oil shale

褐色から黒色を呈する頁岩の一種で、油母とよばれる有機物を多量に含み、乾留すると天然の石油に似た油を生成するものをいう。オイルシェール、油頁岩(ゆけつがん)ともいう。油母は炭素水素酸素窒素硫黄(いおう)などからなる複雑な高分子化合物で、藻類、花粉、胞子樹脂や動物の軟体部などに由来する腐泥質物質と考えられている。シベリア、カナダ、アメリカ西部などに広く分布しており、原油にかわる資源として研究されている。

[斎藤靖二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

岩石学辞典 「油母頁岩」の解説

油母頁岩

細かい層理のある黒色または暗色の頁岩で,蒸留によって石油またはガスを生じるもの.皮のような外観で,ナイフで切ると通常の頁岩では壊れるだけであるが,この頁岩では薄い巻き上がった片となる.石油成分は,海藻,腐泥(sapropelic)物質に由来する[Cadell, et al. : 1927, Greensmith : 1978].kerogen shale[Cunningham Craig : 1915]も同義.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「油母頁岩」の意味・わかりやすい解説

油母頁岩
ゆぼけつがん

「オイルシェール」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の油母頁岩の言及

【オイルシェール】より

…油母ケツ岩,油ケツ岩ともいい,粘土質の層状岩で,乾留によって天然の石油と同じ性質の油分(ケツ岩油,シェールオイルshale oil)を約40l/t以上留出するようなケツ岩をさす。オイルシェールは,石油根源岩と同類のものであるが,石油を生成するほどの熱を受けておらず,通常の石油根源岩より有機物の含有量が多い。…

※「油母頁岩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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