活性汚泥法(読み)カッセイオデイホウ(英語表記)activated sludge process

デジタル大辞泉 「活性汚泥法」の意味・読み・例文・類語

かっせいおでい‐ほう〔クワツセイヲデイハフ〕【活性汚泥法】

下水排水処理方法の一。汚水活性汚泥と混ぜ、微生物の働きで有機物を分解し、沈殿池で活性汚泥を沈降除去してから上澄み液を塩素で処理する。

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精選版 日本国語大辞典 「活性汚泥法」の意味・読み・例文・類語

かっせいおでい‐ほうクヮッセイヲデイハフ【活性汚泥法】

  1. 〘 名詞 〙 汚水の汚濁物除去方法の一つ。汚水の中にバクテリア酸素を送り、汚水中の有機物を摂取させ、その摂取した有機物の一部炭酸ガスと水とアンモニアに酸化して汚水を浄化させるもの。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「活性汚泥法」の意味・わかりやすい解説

活性汚泥法
かっせいおでいほう
activated sludge process

下水の生物学的酸化法の一つ。下水を活性汚泥 (好気的条件で下水を酸化する細菌集団) とともに曝気槽曝気,攪拌し,生物化学的酸素要求量 BODをほぼ満足させるようにすると,下水中のコロイド状ないしは溶解した物質沈殿したり,活性汚泥に吸着されてきれいな水になる。一般都市下水では4~8時間で浄化される。活性汚泥は浄化作用を行なったのち,次々と処理対象物である下水から沈殿によって分離され,必要に応じて廃棄され,あるいは再び本処理過程へ返送される。この方法は他の下水浄化法,たとえば散水ろ床法に比べて効率がよく,臭気ハエの発生をみない長所がある。

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栄養・生化学辞典 「活性汚泥法」の解説

活性汚泥法

 活性汚泥を使って有機物の酸化分解をさせ有機物を多く含む廃液,排水を浄化する方法.

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世界大百科事典(旧版)内の活性汚泥法の言及

【活性汚泥】より

…なお,好気性細菌,通性嫌気性細菌群は,いずれも数十から数百種の細菌種で構成されているとみられるが,現在のところ限られた種以外,その内訳は完全には確認されていない。このような有機物質,無機物質を分解する活性汚泥の働きは,下水や廃水の処理に利用され,活性汚泥を利用した処理方法を活性汚泥法という。活性汚泥の特徴に,細菌群が凝集して羽毛状あるいは海綿状の固まり(フロック)を形成し重力沈降しやすいことがあり,このために処理した下・廃水と活性汚泥の分離が容易で,再び活性汚泥を新しい下・廃水処理に使用できるという利点がある。…

【下水処理】より

…通常,1次処理に引き続いて行われるが,1次処理を省略する場合もある。具体的な方法としては,活性汚泥法か散水ろ床法が中心となるが,これらの方法は微生物が酸素の存在下で下水中の有機物質を分解安定化することを利用したものである。活性汚泥法の場合,エアレーションタンク(曝気(ばつき)槽)に流入した下水は,微生物を主体として構成された活性汚泥と混合され,同時に空気中の酸素を水表面から機械かくはん(エアレーター)で溶解させるか,底部より圧縮空気を気泡として注入(散気式エアレーション)する。…

※「活性汚泥法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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