コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

流れ圜悟 ながれえんご

2件 の用語解説(流れ圜悟の意味・用語解説を検索)

百科事典マイペディアの解説

流れ圜悟【ながれえんご】

宋の禅僧圜悟克勤(こくごん)〔1063-1135〕が弟子の虎丘紹隆(くきゅうじょうりゅう)に与えた印可状(禅学修行の許可証明)で,前半の19行が現存。キリ材の筒に収められて薩摩の海岸に漂着したという伝説からこの名がある。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

流れ圜悟
ながれえんご

日本では臨済を主とする禅宗僧侶(そうりょ)の書をとくに禅林墨蹟(ぼくせき)、略して墨蹟とよぶ習慣がある。流れ圜悟は、宋(そう)代禅林の巨匠圜悟克勤(こくごん)(1063―1135。四川(しせん)彭州(ほうしゅう)の人)が、弟子の虎丘紹隆(くきゅうじょうりゅう)に与えた印可(いんか)状の断簡で、現存墨蹟中最古のもの。圜悟の墨蹟はわび茶の創始者村田珠光(じゅこう)による掛け始めとして、古来、茶家の間に珍重愛玩(あいがん)されてきたものである。この全文は『圜悟佛果禅師語録(えんごぶっかぜんじごろく)』巻14に収録されており、かつてこの墨蹟の末尾に「宣和六年十二月中澣(ちゅうかん)佛果老僧克勤」の款識があり、圜悟62歳時の筆になることが判明する。所伝によると、本幅には、付属する古い桐箱(きりばこ)に入り薩摩(さつま)坊ノ津海岸に漂着したという奇譚(きたん)がある。それゆえ「流れ圜悟」の称がある。もと大徳寺大仙院、堺(さかい)祥雲寺に伝来したが、1804年(文化1)出雲(いずも)の松平不昧(ふまい)公が祥雲寺へ金子(きんす)1000両と年々扶持米(ふちまい)30俵とを贈ることを条件に掌中し、同家に襲蔵された。現在は東京国立博物館に保管されている。国宝。[角井 博]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の流れ圜悟の言及

【圜悟】より

…張商英,張浚その他の高級官僚の帰依をうける。湖南の夾山霊泉院その他で,雪竇重顕(せつちようちようけん)の〈頌古百則〉を講じ,弟子たちが記録編集したものが,のちに《碧巌録》の名で刊行され,禅文学の古典となり,また日本では流れ圜悟,金渡しの墨跡など,書の作家としても知られる。【柳田 聖山】。…

【墨跡】より

…こうして墨跡の類は日本禅林においても珍重され,また,将軍,五山僧,貴族らによって各禅林の書斎で開かれる詩会を通して,さらには堺の町衆茶人による草庵における茶席の場で,鑑賞されるようになった。 墨跡を床の間に飾った早期の例は,わび茶の創始者村田珠光の〈流れ圜悟(えんご)〉で,山上宗二は《茶器名物集》に圜悟克勤(こくごん)の墨跡を第1位に掲げ,〈右一軸ハ,昔珠光,一休和尚ヨリ被申請候。墨蹟ノカケ始也〉と記している。…

※「流れ圜悟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

流れ圜悟の関連キーワード圜悟克勤碧巌録暗証の禅師恪勤国号黒業国語科母国語仲猷祖闡無逸克勤

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone