浜岡砂丘(読み)はまおかさきゆう

日本歴史地名大系 「浜岡砂丘」の解説

浜岡砂丘
はまおかさきゆう

浜岡町の違州灘にある砂丘。浜松市の中田島なかだじま砂丘と並び、天竜川の運ぶ土砂海流と強い西風により堆積したもので、池新田いけしんでん南部および新野にいの川河口一帯に発達しているが、天竜川上流にダムができたためか砂丘の規模は第二次世界大戦後大幅に減少している。西側の千浜ちはま砂丘とともに御前崎遠州灘おまえざきえんしゆうなだ県立自然公園に指定されている。海岸部にはクロマツ、ヤマモモ、ウバメガシシャリンバイなどの植生がみられる。クロマツ防風林・砂防林として人の手によって植えられたもので、砂丘上に杭を打ち、海岸線に対し約三〇度で粗朶を立て、その内側にマツを植えたもので、長い年月をかけ幾重にも形成された砂丘列の間には砂地に適したサツマイモ・大根などの作物が植えられ、平成三年(一九九一)大井川用水が供給されるようになると、温室・ビニールハウスなどにより、花卉栽培、メロン、イチゴなどが生産されるようになった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「浜岡砂丘」の意味・わかりやすい解説

浜岡砂丘
はまおかさきゅう

静岡県南部,御前崎市の南部,遠州灘沿いの砂丘。南遠砂丘 (遠州灘砂丘) の一部で新野川河口付近に広がる。冬の季節風による砂の移動を防ぐために粗朶 (そだ) を立てて雁行状の人工斜砂丘に改造している。特に風がつくる多彩な砂の紋様で知られる。御前崎遠州灘県立自然公園に属する。

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