浮藻(読み)ふそう

精選版 日本国語大辞典 「浮藻」の意味・読み・例文・類語

ふ‐そう ‥サウ【浮藻】

〘名〙 水に浮かんでいる藻。浮いて漂う水草うきも。また、軽妙で華やかな文章あやや、言いまわしのたとえ。
新撰和歌(930‐934)序「非唯春霞秋月、漸艷流於言泉、花色鳥声、鮮浮藻於詞露」 〔陸機文賦

うき‐め【浮藻】

〘名〙 水に浮いている海藻和歌では多く、「憂き目」にかけて用いる。
古今(905‐914)恋五・七五五「うきめのみおひてながるる浦なればかりにのみこそあまはよるらめ〈よみ人しらず〉」

うき‐も【浮藻】

〘名〙 水面に浮かんでいる藻。
上井覚兼日記‐天正一四年(1586)五月一五日「かたよりにうき藻みたるる塩は干て」

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普及版 字通 「浮藻」の読み・字形・画数・意味

【浮藻】ふそう(さう)

浮き草。また、詩文技巧をいう。晋・陸機〔文の賦〕是(ここ)に於て沈辭怫(ふつえつ)、~(れんぺん)として、鳥(高鳥)の(しゃく)(いぐるみ)に纓(かか)りて、曾雲の峻(たか)きより(お)つるが(ごと)し。

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