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海岸工学 かいがんこうがくcoastal engineering

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

海岸工学
かいがんこうがく
coastal engineering

海岸の防護,保全および利用に関する工学。海岸には,波浪,潮汐などの作用によって膨大なエネルギーが到達し,地球上で最も活動的な場所となっている。こうした海岸における人類と自然力との戦いに起因した学問体系である。この学問が体系化され海岸工学として世に出たのは,1947年,H.U.スベルドラップと W.H.ムンクが,風波の発生,発達に関する研究を発表し,それに端を発して,第1回の海岸工学会議が 50年 10月アメリカのロングビーチで開催されてからで,この会議で初めて海岸工学という言葉が使われた。日本では第1回の海岸工学講演会が 54年 11月神戸で開催され,以後土木学会海岸工学委員会の主催で毎年開かれている。

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デジタル大辞泉の解説

かいがん‐こうがく【海岸工学】

海岸の水理現象や、海岸構造物などを工学的に研究する学問。

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大辞林 第三版の解説

かいがんこうがく【海岸工学】

海岸の保全と開発とを扱う土木工学の一分野。高潮・津波・波浪・流れなどによる海岸災害や海岸浸食を防ぐための堤防・護岸・突堤・離岸堤などの構築、人工海浜の造成などの方法・技術の研究を行う。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海岸工学
かいがんこうがく
coastal engineering

第二次世界大戦後に新たに興った土木工学の一分野。台風や津波による高潮、台風や低気圧によって発生する波浪、流れや波浪による海浜の変形などの現象を対象にして、これら現象の解明と予測、これらが原因となって生ずる海岸災害の実態と防災技術の検討などを中心にして発達してきた。1950年にアメリカから始まっており、日本では1954年(昭和29)以降毎年、講演会が開催され研究成果が発表されている。国際的にも研究は盛んで、先進国はもとより開発途上国においても研究が進められており、国際会議は隔年ごとに開かれて、2012年ですでに33回を数えている。
 対象とする範囲は前記のほか、海洋資源の開発・利用のための構造物の設計・施工、沿岸域の環境保全のための技術開発、沿岸部空間の開発・利用・管理のための計画手法などがあり、多くの成果をあげている。[堀口孝男]
『岩垣雄一著『最新 海岸工学』(1987・森北出版) ▽服部昌太郎著『海岸工学』(1987・コロナ社) ▽全国海岸協会編、豊島修著『実務者のための海岸工学――豊島修論文集』(1990・山海堂) ▽堀川清司著『新編 海岸工学』(1991・東京大学出版会) ▽椹木亨・出口一郎著『新編 海岸工学』(1996・共立出版) ▽椹木亨監修、岩田好一朗他編『環境圏の新しい海岸工学』(1999・フジテクノシステム) ▽土木学会海岸工学委員会「海岸工学用語集」改訂小委員会編『海岸工学用語集』(2000・土木学会、丸善発売) ▽酒井哲郎著『海岸工学入門』(2001・森北出版) ▽平山秀夫・辻本剛三・島田富美男・本田尚正著『海岸工学』(2003・コロナ社) ▽近藤俶郎・佐伯浩・佐々木幹夫・佐藤幸雄・水野雄三著『海岸工学概論』(2005・森北出版)』

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