日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロング・ビーチ」の意味・わかりやすい解説
ロング・ビーチ
ろんぐびーち
Long Beach
アメリカ合衆国、カリフォルニア州南部、太平洋岸の都市。サン・ペドロ湾に臨む。人口46万1522(2000)。南カリフォルニアの温暖な気候や長さ13キロメートルにも及ぶ海浜に恵まれ、古くから四季を通じての海浜行楽地として広く知られている。近年は以前ほどの澄んだ海は望めないものの、海水浴をはじめヨット、ボート、釣りなどのマリーン・スポーツを楽しむ行楽客は相変わらず多い。1967年からは、かつてのイギリスの豪華客船クイーン・メリー号が埠頭(ふとう)につながれ、博物館、ホテル、レストランとして多くの観光客を集めている。また、ロング・ビーチ港は合衆国海軍の拠点として重要な役割を負っている。一方、1921年にシグナル・ヒルで石油が発見されて以来、工業が急速な発達を遂げ、現在では石油工業を中心にミサイル、航空機、自動車や電子機器など、各種先端産業の進出が目覚ましい。1840年に定住が始まり、97年より市制が施行された。
[作野和世]