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海洋投棄 かいようとうき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

海洋投棄
かいようとうき

下水汚泥,産業廃棄物,糞尿などを海に投棄すること。糞尿の投棄は古くから行われているが,産業廃棄物の処理のための海洋投棄が,海洋の汚染の面から問題化して,廃棄物の処理及び清掃に関する法律,海洋汚染防止法など,各種の規制を受けるようになった。このような状況下で,処理の場所を失った下水汚泥の海洋投棄が種々の問題を引起している。また放射性廃棄物についても海洋投棄が問題視されてきており,陸地処分の方向に向っている。

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デジタル大辞泉の解説

かいよう‐とうき〔カイヤウ‐〕【海洋投棄】

廃棄物を、海洋に投棄し処分すること。
[補説]1972年、海洋環境の保全のため、ロンドン条約が採択され、水銀カドミウム放射性廃棄物など特定の物質について海洋投棄が禁止された。日本は昭和55年(1980)に批准。1996年にはロンドン条約を強化する議定書が採択され、海洋投棄は原則全面禁止、浚渫(しゅんせつ)物や下水汚泥など一部の品目に限って例外として厳格な条件下で投棄が許可されることになった。

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大辞林 第三版の解説

かいようとうき【海洋投棄】

廃棄物を海域に投入処分すること。水産生物の生育、海洋環境の保全の上から、廃棄物の種類、処分方法、海域が、法律で定めてある。

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世界大百科事典内の海洋投棄の言及

【海洋汚染】より

…また油汚染の調査については,ユネスコに属する政府間海洋委員会と世界気象機構によって計画が採択され,75年から関係各国で調査が始められた(日本では海上保安庁と気象庁が実施)。油のほか廃棄物などを含めた海洋投棄の規制に関しては,72年ロンドンで締結された〈廃棄物その他の物質の投棄による海洋汚染の防止に関する条約〉(通称ロンドン条約)があり,投棄を禁止する物質として,(1)有機ハロゲン化合物,(2)水銀および水銀化合物,(3)カドミウムおよびカドミウム化合物,(4)耐久性プラスチック,その他の耐久性の合成物質(例えば網,綱)であって,漁業,航行その他の適性な海洋の利用を著しく妨げるような状態で,海上または海中に浮遊するもの,(5)投棄の目的で積載された原油,重油,重ディーゼル油,潤滑油および作動油ならびにこれらの中のいずれかを含有する混合物,(6)高レベル放射性廃棄物(高レベルの定義については,国際原子力機関に委託),(7)形態のいかんを問わず,生物戦用および化学戦用に生産される物質を,また,投棄にあたって特別の措置を必要とするものとして,ヒ素,鉛,銅,亜鉛およびこれらの物質の化合物,有機ケイ素化合物,シアン化合物,フッ化物,駆除剤およびその副産物をあげており,低レベル放射性廃棄物の投棄は,国際原子力機関の勧告を十分に考慮するとされている。 日本の国内法としては,船および海洋施設からの油および廃棄物の海洋への排出を規制した〈海洋汚染防止法〉,陸上施設からの排出による水質汚濁防止を目的とした〈水質汚濁防止法〉が制定されている。…

※「海洋投棄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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