酸素を液化したもの(臨界温度は零下118.8℃、臨界圧49.7気圧)。液体空気の分留、または空気の分別液化によって得られる。酸素95%以上の液体酸素は、液体空気に加圧したガス状空気を通し、蒸発熱によって窒素の分留を促進することでたやすく得られる。これを工業的に液体酸素、あるいは略して液酸とよんでいる。純粋な液体酸素は淡青色、常磁性物質で磁石に吸引される。ロケットの液体推進薬として用いられる。鉄鋼、化学工業における酸素酸化、造船、機械工学における溶接用、医療用および水処理の曝気(ばっき)用として、酸素の需要が大きいので、圧縮ガスの形で市販されるほかに、液体酸素の形で大量に運搬される。貯蔵取り扱いには断熱容器を用いるが、長時間の保存はむずかしい。有機物と混合すると爆発することがあるため、有機物の冷却に用いるとき、容器が壊れると危険である。
[守永健一]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…そのほか酸素吸入などの医療用,活性汚泥法水処理の際の曝気(ばつき)用にも用いられている。
[液体酸素]
液化した酸素をとくに液体酸素といっている。純粋な液体酸素は比重1.141,沸点-182.96℃の透明な淡青色液体。…
※「液体酸素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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