デジタル大辞泉 「添う」の意味・読み・例文・類語 そ・う〔そふ〕【添う/▽副う】 《「沿う」と同語源》[動ワ五(ハ四)]1 そばを離れずにいる。ぴったりつく。「影の形に―・うようにいつも一緒にいる」「病人に―・って歩く」2 夫婦になる。連れそう。「二人を―・わせてやりたい」3 親しく交際する。「人には―・うてみよ、馬には乗ってみよ」4 目的どおりになる。かなうようにする。「御希望には―・いかねます」5 すでにあるものの上に、他のものが加わる。付け加わる。「さらに趣が―・う」[可能]そえる[動ハ下二]「そえる」の文語形。[類語]付き添う・寄り添う 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「添う」の意味・読み・例文・類語 そ・うそふ【添・副・沿・傍】 [ 1 ] 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙 ( あるものに対して、新しく別のものがつけ加わる、の意 )① つけ加わる。増して、多くなる。[初出の実例]「木のうつほをすみかとして、生ひいでたれど、めもあやなる光そひてなむありける」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)「御位そひて牛車(うしぐるま)ゆるされて参りまかでし給ふを」(出典:源氏物語(1001‐14頃)薄雲)「いつしかとしのかずそひて」(出典:尋常小学読本(1887)〈文部省〉四)② 主なるものに寄り添う。そば近くにいる。付き添う。つきまとう。[初出の実例]「劔大刀身に素布(ソフ)妹をとり見がね音をそ泣きつる手児にあらなくに」(出典:万葉集(8C後)一四・三四八五)「貞俊も阿波の国へ流されて有しかば、今は召仕ふ若党、中間も身に傍(ソハ)ず」(出典:太平記(14C後)一一)③ 連なるものなどの形のままにつき従う。そのそばに並ぶ。[初出の実例]「大路に 曾比(ソヒ)てのぼれる 青柳が花や」(出典:催馬楽(7C後‐8C)大路)「此従り東南に出て、三摩怛吒国に至る。近き大海に浜(ソヒ)、気序和暢なり」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝永久四年点(1116)四)④ かなうようにする。希望や目的にかなう。[初出の実例]「だが結局は人の眼には期待に沿わないで、じらしてやろうとする気持が強く、ふみとどまって」(出典:鬼剥げ(1954)〈島尾敏雄〉)⑤ 男女が、夫婦になる。結婚して、いっしょに暮らす。連れ添う。[初出の実例]「もとのごとくあからめもせで、そひゐにける」(出典:大和物語(947‐957頃)一五七)「彼(あの)人ならば添(ソ)って見たいといふお鉄の所思(おもはく)で」(出典:二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉下)[ 2 ] 〘 自動詞 他ハ下二 〙 ⇒そえる(添) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例