外貨預金(読み)がいかよきん(英語表記)foreign currency deposit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

外貨預金
がいかよきん
foreign currency deposit

米ドルやヨーロッパのユーロなど外国通貨建てで預けられた預金。預金の種類は,自国通貨建ての預金と同様に,当座・普通・通知・定期などがある。外貨預金の開設は,日本では外国為替及び外国貿易法 (外為法) により定められている。金利は臨時金利調整法の規制適用を受けない自由金利であり,取り引きは初め許可制であったが,1980年の外為法改正により原則自由となった。さらに 1998年に外為法が大幅に改正されて外国為替公認銀行制度は廃止,規制緩和が進んだ。日本国内では超低金利が続いてきたこともあり,比較的金利が高い外貨預金の人気が高まった。しかし,円から外貨,外貨から円に転換する際に1円程度の為替手数料がかかるうえ,円高が進めば為替差損が出て損失が生ずるなど為替変動リスクもある。また外貨預金は預金保険制度の適用を受けないため,預金する金融機関が破綻した場合,返済額が減額されるおそれがある。

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知恵蔵の解説

外貨預金

円以外の外国通貨による預金。円で受け取る場合、為替相場の影響を受けるため、預け入れ時の金額(円建て)を下回る可能性もある。1998年の外国為替法改正で外貨取引の自由度が高まり、以降は商品の種類が増加。金融機関によっては、為替変動のリスクを軽減する(除去ではない)工夫をした商品の開発も行っている。

(重川純子 埼玉大学助教授 / 2007年)

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百科事典マイペディアの解説

外貨預金【がいかよきん】

外国通貨建て預金の略称。ふつうは自国の銀行に預けられた外貨建ての預金をいう。国際取引の決済に使われるため,一般の個人には預金が厳しく制限または禁止されている国もある。第2次大戦後の日本では,1952年以降,銀行をはじめとして国際業務を行う企業に外貨保有が認められ,1980年に居住者個人による限度額なしの保有が認められた。このほか,外国の非居住者が日本の銀行に保有する場合,逆に居住者が海外の銀行に預ける場合があり,1980年施行の外為法では前者は自由で,後者は大蔵大臣の許可を必要としたが,その後1998年施行の改正外為法により後者も自由化された。円高時に預金し円安時に満期を迎えると差益が出るが逆の場合は差損が発生する。→外国為替及び外国貿易法為替管理

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外国為替用語集の解説

外貨預金

日本円を外国通貨(米ドル、ユーロなど)に交換して預ける外貨建て預金のこと。個人でも法人でも作成できる自由金利商品。預金保険の対象外なので、銀行が倒産しても元本の保証は無い。外貨定期預金の中途解約もできない。外貨預金の利息部分には、円預金と同様に一律20%の源泉分離課税が課税される。為替の差損益は税法上では雑所得扱い。為替レートが円安に推移した場合には、外貨を円に戻す際の為替差益を得ることができるが、為替レートが円高に推移した場合には、為替変動により元本割れが生じることもあり、為替相場の変動による為替リスクを伴う商品。

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ワイジェイFX用語集の解説

外貨預金

日本円を外貨に換金して預金する事です。円と同様、普通預金と定期預金とがあります。近年は日本円の低金利が続いている為、より金利の高い外貨へ交換して
安定的な運用を目指す人に向いているとされています。

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世界大百科事典 第2版の解説

がいかよきん【外貨預金】

一般に自国の銀行に預けられた外貨建ての預金をいう。このような外貨資産は,国際取引の決済手段として用いられるため,対外決済手段が不足する国においては,厳格な為替管理のもとで外貨集中制度がとられ,一般の居住者には外貨預金の保有が禁止されることが多い。第2次大戦後日本においては,居住者が取得した外貨(外国為替)はすべて為替銀行を通じて通貨当局に売り渡すことが義務づけられていたが,1952年6月以降外国為替銀行に外貨保有が認められ,その後56年1月から商社等が,60年4月からは運輸会社,保険会社,証券会社が,それぞれの国際業務の必要上外貨預金を保有することが認められた。

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大辞林 第三版の解説

がいかよきん【外貨預金】

一般に、外国為替銀行に預ける外貨建ての預金。
外貨資金運用を補強するため、政府が手持ち外貨の一部を、外国為替銀行に預金すること。また、その預金。外貨預託。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

外貨預金
がいかよきん

アメリカドル、ユーロ、オーストラリアドルなど外国通貨建ての預金の総称。日本の金利が主要国のなかで相対的に低いため、金利差を期待できるうえ、外国為替(かわせ)相場で円安・外貨高が進む局面では、円に換算した元本が増え、為替差益を見込める。逆に預金時より円高が進むと、為替差損が生じるリスクがある。
 1998年(平成10)の金融ビッグバンで外国為替法が改正され、大手銀行のほか地方銀行、信用金庫、農協、外国系銀行の在日支店などあらゆる金融機関が扱えるようになった。円預金と同じく普通預金と定期預金がある。外貨に預け入れる場合と、円に戻す場合の両方で為替手数料がかかる。近年、外貨預金より手数料が安い外国為替証拠金取引へ資金が流れたが、2008年の世界金融危機後、外貨預金を敬遠する動きが広がった。外貨預金は預金保険制度の対象外であるため、ペイオフが実施された場合、預金元本が保証されないケースがある。[編集部]

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