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てんDian; Tien

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


てん
Dian; Tien

中国,漢代の西南夷の一種。 滇池 (現在の雲南省昆明湖) 付近に住み,まげを結い,田を耕し村落をつくっていた。戦国時代,楚の荘 蹻 (そうきょう) がこの地に国を建てたというのは後世の伝説であろう。前漢の武帝が西南夷経略を行うと,滇は元封5 (前 106) 年漢にくだり,ここに益州郡がおかれたが,しかし 滇の首長は 滇王に封じられ,王印を賜わった。昭帝のときに西南夷に大乱が起り,滇国は滅びたらしい。最近雲南省晋寧郡石寨 (せきさい) 山から「滇王之印」の4字を刻した漢印が発見された。また 滇は雲南省の別称ともなった。

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大辞林 第三版の解説

てん【滇】

中国、漢代に今の雲南省にあった国の名。紀元前109年、漢に降り、その統轄下に入った。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


てん

漢代(前202~後8)西南夷(せいなんい)の一つで、現在の中国雲南省昆明付近にいた民族。農耕を営み、髷(まげ)を結っていた。王は楚(そ)の将軍荘(そうきゃく)の後裔(こうえい)と称し、漢初から蜀(しょく)の地方と通商を行っていたようである。武帝はインドへの道を開こうとこの地に兵を進め、益州郡を置いた。漢は王に印を送った。最近この地から、貯貝器や銅鼓をはじめとして、の文化を示す遺物が発見されたが、そのなかに「王之印」と刻した金印があり、わが国の国宝金印との比較もなされている。[狩野直

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世界大百科事典内のの言及

【雲南[省]】より

…中国西南部にある省。略称は滇(てん),雲。面積39万4000余km2,人口3990万(1995)。…

【西南夷】より

…チベット(蔵),タイ(傣),ミヤオ(苗)などの諸民族に属する。滇(てん),雟(すい),哀郎,冉駹(ぜんもう),邛(きよう),筰(さく)など数多く,それぞれがいくつもの部族に分かれ,習俗,言語を異にした。四川省から西南夷を介してビルマからインドへ,また南越の番禺(広州市)へと交通路が通じていて,文物の交流に重要な役割を果たした。…

※「滇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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