(読み)シ

精選版 日本国語大辞典の解説

あわた・す あはたす【漬】

〘他サ四〙 びしょびしょにぬらす。浸す。
※大唐西域記長寛元年点(1163)三「群象相ひ趨て奔り赴て、競て池の水を吸ひ、樹根を浸し漬(アハタシ)互に共に排ひ掘る」

つか・す【漬】

〘他サ四〙 水にひたす。
※万葉(8C後)一七・四〇二四「立山の雪し消(く)らしも延槻(はひつき)の川の渡瀬鐙(あぶみ)都加(ツカ)すも」

つか・る【漬】

〘自ラ五(四)〙
① 液体の中にひたる。
※平家(13C前)一一「塩のひて候時は、陸と嶋の間は馬の腹もつかり候はず」
※日葡辞書(1603‐04)「ミヅニ tçucaru(ツカル)
② 漬物がよく熟して味がよくなる。
③ ある環境や雰囲気にあまんじる。
※東京の三十年(1917)〈田山花袋〉東京の発展「変遷の空気の中に浸(ツカ)ってゐては」

つ・く【漬】

[1] 〘自カ五(四)〙
① 物がひたるほど水がいっぱいになる。水にぬれる。ひたる。
※万葉(8C後)七・一三八一「広瀬川袖衝(つく)ばかり浅きをや心深めて我が思へるらむ」
※土左(935頃)承平五年二月一六日「さて、池めいてくぼまり、水つけるところあり」
② 塩気がしむ。漬物がよく熟する。
※洒落本・傾城買四十八手(1790)やすひ手「『そんなら五分づけを出しんせうか〈略〉』もじとだなから、重くみのふたちゃわんを出す。あけてみて、『ウウこいつはよくついた』」
[2] 〘他カ下二〙 ⇒つける(漬)

づけ【漬】

(動詞「つける(漬)」の連用形から)
[1] 〘語素〙
① 調味料の名称やその他の名詞について、ある物をその中に漬けること、また、そうして作った物であることを示す。「みそづけ」「塩づけ」「氷づけ」など。
② 食品の材料の名称を表わす名詞などについて、その物を漬けて作ったものであることを示す。「大根づけ」「白菜づけ」など。
③ 地名などについて、その地の特産の漬け物の名称とする。「奈良づけ」「朝鮮づけ」など。
④ その他、さまざまな名詞や固有名詞について、そうした特徴をもった、その名詞にちなんだ漬け物の名称とする。「べったら漬」「沢庵漬」「福神漬」など。
[2] 〘名〙
① マグロの握りずし、または、これに用いるマグロの赤身の肉。もと、醤油(しょうゆ)につけたのち握ったところから、こう称するようになったという。〔現代用語辞典(1925)〕
② 残飯。
※浅草紅団(1929‐30)〈川端康成〉二「舞ひ戻りぢゃ、あいつ生意気ってことになって、ヅケも分けてもらへないし」

つ・ける【漬】

〘他カ下一〙 つ・く 〘他カ下二〙
① 水にひたす。
※書紀(720)神代下(鴨脚本訓)「潮満瓊を漬(ツケ)ば、則ち、潮忽に満たむ」
※当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉九「買ふて持て来たばかり、ウヲータア〔水〕に浸(ツケ)んからだ」
② 肉・魚・野菜などを、塩、ぬかみそなどに入れておく。漬物にする。
※宇津保(970‐999頃)蔵開下「薑(はじかみ)、つけたる蕪、堅い塩ばかりして」

なず・く なづく【漬】

〘自カ四〙 水にひたる。つかる。
※新撰字鏡(898‐901頃)「漚 奈津久 又、比太須 又、宇留保須也」

ひ・つ【漬】

〘自タ四・自タ上二・他タ下二〙 ⇒ひず(漬)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

ダイバーシティ

ダイバーシティとは、多様な人材を積極的に活用しようという考え方のこと。 もとは、社会的マイノリティの就業機会拡大を意図して使われることが多かったが、現在は性別や人種の違いに限らず、年齢、性格、学歴、価...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

漬の関連情報