焦作(読み)しょうさく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「焦作」の意味・わかりやすい解説

焦作
しょうさく / チャオツオ

中国河南(かなん)省北部、山西(さんせい)省との省境の太行(たいこう)山脈南麓にある地級市。4市轄区、4県を管轄し、2県級市の管轄代行を行う(2016年時点)。人口369万6000(2014)。1956年に市となった。炭鉱の開発は唐代から始まり、20世紀初頭には中国最大級の良質の無煙炭炭鉱が開発された。また、鉄鋼セメント、製薬工場なども建設され、河南省有数の工業都市に発展している。新月線(新郷(しんきょう)―月山)のほか、本市から洛陽(らくよう)東、南陽(なんよう)を経て、湖北(こほく)省襄陽(じょうよう)、枝城(しじょう)、湖南(こなん)省懐化(かいか)、広西(こうせい)チワン族自治区柳州(りゅうしゅう)へ向かう焦柳線が通じ、太焦線も山西省太原(たいげん)までつながり、石炭や工業製品の輸送が拡大している。2015年には高速鉄道の鄭焦城際鉄道(鄭州(ていしゅう)―焦作)が開通した。

[駒井正一・編集部 2017年12月12日]

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改訂新版 世界大百科事典 「焦作」の意味・わかりやすい解説

焦作 (しょうさく)
Jiāo zuò

中国,河南省北西部,太行山脈の南麓に位置する鉱工業都市。人口75万(2000)。2市5県を管轄する。焦枝鉄道(焦作~枝城)の起点にあたり,太新鉄道(太原~新郷)によって新郷で京広鉄道(北京~広州)に接続している。もと修武県の一小鎮にすぎなかったが,石炭産業の発達によって,1956年に鉱山区に市制が敷かれた。良質の無煙炭を産し,〈中原煤都〉の称がある。その開発は1898年(光緒24)にイギリス,ドイツ,ベルギーなどの合資会社福公司が鉱山開発権を得て,ここで採炭を開始したのに始まる。石炭を輸送する鉄道が清化鎮より焦作,新郷を経て道口鎮まで敷設された。利権回収運動によって,会社はのちに中国人との合弁経営となった。
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百科事典マイペディア 「焦作」の意味・わかりやすい解説

焦作【しょうさく】

中国,河南省北部の都市。良質の無煙炭を産し,その輸送のため京広鉄路(北京〜広州)の新郷まで支線が建設された。セメント・製紙工業なども発展している。97万人(2014)。

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世界大百科事典(旧版)内の焦作の言及

【河南[省]】より

…交通の大動脈は鉄道で,黄河南岸にそって東西に走る隴海(ろうかい)線(連雲港市~蘭州)と,鄭州でこれと直交する京広線(北京~広州)は中国鉄道の二大幹線をなしている。京広線の新郷から西の焦作までは新焦線があり,焦作からは1970年に焦枝(しようし)線(河南省焦作~湖北省宜都県の枝城)が完成した。これは洛陽で隴海線と交差し南西に向かって南陽盆地を通過するので,この方面の開発に大きな役割を演ずることとなった。…

※「焦作」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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