イノシシ(猪)の肉にネギなどの野菜を加えて、みそ仕立てにした鍋料理。別名のぼたん鍋は「牡丹(ぼたん)に唐獅子(からじし)」の唐獅子を猪(しし)にこじつけたもの。江戸中期、江戸の麹(こうじ)町平河町に山奥屋、両国に豊田屋、湊(みなと)屋などの野獣肉屋(ももんじ屋と総称)ができ、江戸の人はここでイノシシ、シカなどの肉を買って鍋料理にして食べていた。イノシシは猪(い)の肉(古訓シシ)の意で、シシは肉あるいは獣肉の総称であるが、猪の肉は格別味がいいのでイノシシの固有名詞になった(鹿(しか)肉はカノシシという)。山奥屋のイノシシは有名で、愛好者も多かったらしく、「腑分(ふわ)けのやうに切ってゐる山奥屋」と江戸後期の川柳(せんりゅう)にも詠まれている。イノシシは北海道以外の各地でとれ、猪鍋は関西、九州などで盛んである。鹿児島名物の煮物料理しゅんかんは、猪肉(現在は豚肉)を加えることで知られる。
[多田鉄之助]
[生]1939.1.11. 東京漫画家。本名,千葉徹弥。初め少女漫画誌を中心に活躍していたが,『ちかいの魔球』 (1961) ,『紫電改のタカ』 (63) ,『ハリスの旋風 (かぜ) 』 (65) な...