20世紀日本人名事典 「久留島武彦」の解説
久留島 武彦
クルシマ タケヒコ
明治〜昭和期の児童文学者,口演童話家
- 生年
- 明治7年6月19日(1874年)
- 没年
- 昭和35(1960)年6月27日
- 出生地
- 大分県森町(現・玖珠町)
- 別名
- 旧筆名=尾上 新兵衛(オノエ シンベエ)
- 学歴〔年〕
- 関西学院神学部〔明治27年〕卒
- 経歴
- 関西学院に入り、明治24年受洗。27年日清戦争に従軍し、その見聞記を尾上新兵衛の筆名で「少年世界」に連載する。33年「戦塵」の題名で出版。これを機に巌谷小波を知り、木曜会に参加。新聞記者、貿易商社社員などを経て、39年お伽噺を中心に子どものための文化運動を推進する団体“お伽倶楽部”を創設、40年お伽劇団を結成。日本最初の児童演劇“お伽芝居”を企画・演出し、各地を巡業して口演童話をひろめた。一方、43年には東京・青山に早蕨幼稚園を創立、幼児教育に尽し、ボーイスカウト運動など青少年の社会教育にも力があった。著書に童話集「お伽講談」「羊仙人」「童話久留島名話集」のほか、「通俗雄弁術」「童話術講話」など。没後の昭和36年、その業績を記念して久留島武彦文化賞が設けられた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報