日出生台(読み)ひじゅうだい

改訂新版 世界大百科事典 「日出生台」の意味・わかりやすい解説

日出生台 (ひじゅうだい)

大分県中部,玖珠(くす)郡西方にある標高600~800mの高原状の溶岩台地。福万山(1236m),平家山(1023m),人見岳(921m)などに囲まれた面積約50km2草原で,江戸時代までは,東西交通の幹線が通り,台地上には今宿(いまじゆく),秋塚,平山小野中尾,中畑,車谷などの小集落が点在していたが,1908年陸軍演習場として接収されてから,集落は演習場の周辺に移転させられた。現在の小野原(おのばる),長谷,堤,車谷などがそれである。第2次大戦後はアメリカ軍,続いて自衛隊の演習場となっている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「日出生台」の意味・わかりやすい解説

日出生台
ひじゅうだい

大分県中央部、耶馬渓溶岩台地(やばけいようがんだいち)の南東部を占める台地。玖珠(くす)郡玖珠町と由布市(ゆふし)湯布院(ゆふいん)地区にまたがる。標高700~800メートル、東西8キロメートル、南北4キロメートル。あまり開析を受けていない広い草原は、1901年(明治34)以来陸軍、第二次世界大戦後は在日米軍、ついで陸上自衛隊演習地として利用されてきている。演習地周縁に追われた農民は演習の合間に樹枝状低地の水田耕作に従い、周縁山地には県営林がある。

[兼子俊一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日出生台」の意味・わかりやすい解説

日出生台
ひじゅうだい

大分県中部,由布岳の西方,玖珠町の北東部にある高原。耶馬渓溶岩台地の南東部をなす標高 700~800mの草原状の高原で,面積は約 50km2。 1901年以降旧陸軍,第2次世界大戦後は在日アメリカ軍,自衛隊の演習地で,実弾射撃演習のため裸地化されている。演習地以外も土壌不良の高冷地であるため農業は進まず,放牧林業が行われている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android