琉球王国のグスク及び関連遺産群(読み)りゅうきゅうおうこくのぐすくおよびかんれんいさんぐん

事典 日本の地域遺産 の解説

琉球王国のグスク及び関連遺産群

(沖縄県国頭郡今帰仁村;沖縄県中頭郡読谷村;沖縄県中頭郡北中城村;沖縄県中頭郡中城村;沖縄県うるま市;沖縄県那覇市;沖縄県南城市)
世界遺産」指定の地域遺産(2000(平成12)年)。
琉球王国グスク及び関連遺産群」は、沖縄県那覇市、島尻郡知念村、国頭郡今帰仁村、中頭郡読谷村・中城村、うるま市勝連南風原の2市4村に点在する、14世紀後半から18世紀末の文化遺産群。具体的な登録物件は、今帰仁城跡(なきじんじょうあと)(沖縄県国頭郡今帰仁村)、座喜味城跡(ざきみじょうあと)(沖縄県中頭郡読谷村)、中城城跡(なかぐすくじょうあと)(沖縄県中頭郡中城村・北中城村)、勝連城跡(かつれんじょうあと)(沖縄県うるま市勝連町)、首里城跡(しゅりじょうあと)(沖縄県那覇市)、玉陵(たまうどぅん)(沖縄県那覇市)、識名園(しきなえん)(沖縄県那覇市)、園比屋武御獄石門(そのひゃんうたきいしもん)(沖縄県那覇市)、斎場御獄(せーふぁうたき)(沖縄県島尻郡知念村知念村)である。15世紀前半に琉球王国が成立し、中国朝鮮日本・東南アジア諸国との広域交易を経済的な基盤とし、当時の日本の文化とは異なった独特の文化が形成された。特徴的な遺産が城(グスク)であり、これらの城壁は、おもに珊瑚石灰岩を用いて造られ、琉球独自の曲面を多用したつくりとなっている

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域遺産」事典 日本の地域遺産について 情報

世界遺産詳解 の解説

りゅうきゅうおうこくのグスクおよびかんれんいさんぐん【琉球王国のグスク及び関連遺産群】

2000年に登録された日本の世界遺産(文化遺産)で、沖縄県の那覇市、島尻郡知念村、国頭(くにがみ)郡今帰仁(なきじん)村、中頭郡読谷(よみたん)村と中城村、うるま市勝連南風原の2市4村に点在している。14世紀後半から18世紀末に生み出された、独自の特徴をもつ文化遺産群である。主な登録物件は、首里城跡、園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)、今帰仁城跡、座喜味(ざきみ)城跡、勝連城跡、斎場御嶽(せいふぁあうたき)、玉陵(たまうどぅん)、識名園、中城城(なかぐすく)跡。グスクとは、12世紀前後より各地に現れた按司と呼ばれた豪族の築いた石造りの城砦であり、拝所を備え、聖地としての役割を担い、地域の信仰を集める場所でもあった。これらの遺産群は、琉球王国が1879年に沖縄県になるまで、独立国として東南アジアや中国、朝鮮半島や日本との経済的、政治的な交流をもち、独自の琉球文化を花咲かせたことを示している。これら独自の文化的伝統や信仰形態を今日まで伝える貴重な建造物群がその歴史的価値を認められ、世界遺産に登録された。◇英名はGusuku Sites and Related Properties of the Kingdom of Ryukyu

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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