畝織(読み)ウネオリ

デジタル大辞泉 「畝織」の意味・読み・例文・類語

うね‐おり【畝織(り)】

畑の畝のように、横または縦に高低をつけた織物。あぜおり。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「畝織」の意味・読み・例文・類語

うね‐おり【畝織】

  1. 〘 名詞 〙 表面うねが現われた織物。ふつう、経(たていと)、または緯(よこいと)を二本以上にして平織りにしたものをいう。うねが横方向に出ているものを経(たて)畝織りといい、博多八丈仙台平ポプリンなどがある。
    1. [初出の実例]「畝織(ウネオリ)三つ紋に染めて貰はうぢゃないか」(出典人情本・花暦封じ文(1866頃)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「畝織」の意味・わかりやすい解説

畝織【うねおり】

表面に畝の現れた織物の総称。平織から変化した組織で,経(たて)または緯(よこ)に2本以上の糸,あるいは太糸を用いて織るもので,縦畝織と横畝織とがある。装飾的な趣があり,おもなものは塩瀬博多織琥珀(こはく)織タフタピケコーデュロイなど。
→関連項目佐竹義和平織

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「畝織」の意味・わかりやすい解説

畝織
うねおり

平織から発生した変化組織の一つで、畦織(あぜおり)ともいう。経(たて)・緯(よこ)の糸本数の比率を変えたとき、それぞれの方向に畝(畦)ができる。これを強調するために、太糸や2本以上の糸を引きそろえにすることもある。横方向に畝のあるものを経畝織、縦方向に畝のあるものを緯畝織という。経畝織のものに、琥珀(こはく)織、博多(はかた)織、タフタ、ポプリン、ブロードなどがある。なお緯畝織のものは少ない。

[角山幸洋]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android