タフタ(読み)たふた

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タフタ」の意味・わかりやすい解説

タフタ
taffeta

絹の薄地の琥珀織物 (練り絹織物の一種) 。語源は紡ぐとか撚糸で織る意のペルシア語 。経糸の太さは緯糸の約半分で,密度は2倍以上あり,横方向にうねのある平織物である。生地は堅めで,張りがある。白無地のものが一般的であるが,縞物や紋物もある。ヨーロッパには 16世紀頃からあり,南蛮貿易時代日本へ伝わった。現在,桐生,京都などがその主産地として知られ,イブニングドレス,ウェディングドレス,その他スカーフ,ブラウスなど婦人服地に利用されることが多い。最近では,化繊合繊を使ったものも出ている。綾タフタ,玉虫タフタ玉タフタなどもある。

タフタ
Tahtā

エジプト中部,アシュート県の町。カイロ南方 355km,ナイル川西岸の交通要衝周辺では綿花穀物サトウキビナツメヤシ生産のほか,酪農が盛ん。人口5万 8516 (1986推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「タフタ」の意味・わかりやすい解説

タフタ
たふた

経(たて)糸に諸撚(もろよ)りの練り糸、緯(よこ)糸に片撚りの練り糸を使用し、平織にした絹織物。精練した糸を漂白あるいは染色してから製織しているため、光沢に富み軽くて腰のある織物となっている。組織は一般に平織で、無地、縦縞(たてじま)、格子縞からなるが、ときには紋織のものもある。種類としては、経緯糸に異色糸を使い玉虫色を表した玉虫タフタ、カメレオン・タフタなどがある。用途は婦人服地、洋服裏地、洋傘などである。

[角山幸洋]

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