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百論 ひゃくろん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

百論
ひゃくろん

インドの提婆 (だいば) の著。鳩摩羅什 (くまらじゅう) が漢訳。2巻。 100の詩句とそれに対する注釈とから成る。内容は三宝に対する帰敬序に始まり,龍樹空観の立場から,サーンキヤ,バイシェーシカ,ニヤーヤなど仏教以外のインド哲学諸派の世界観,人性論,解説論を論破し,仏教の正しい見解を示す。チベット訳にある『四百論頌』の原本の要領を解説的に取捨したものであり,広大な龍樹哲学への入門書ともみられる。

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大辞林 第三版の解説

ひゃくろん【百論】

仏書。二巻。提婆だいば著、世親釈、鳩摩羅什くまらじゆう訳という。中道の立場からあらゆる迷いの見解を打ち破ることを意図する。三論の一。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

百論
ひゃくろん

アーリヤデーバ(聖提婆(しょうだいば)、2~3世紀)の著作。「経」(修妬路(しゅとろ)、スートラ)とよばれる著者自身の簡略な本文と、それに対して婆数(ばす)が加えた注釈とが、漢訳として現存。師ナーガールジュナ(龍樹(りゅうじゅ))の『中論』に基づいて、自我・常住な実体などについての他学派の学説を批判することによって、空(くう)の思想を明らかにしたもの。同一の著者による『四百論』が「百論」と称されることがあるが、それは別の著作。『百論』は中国で『中論』『十二門論』と並んで三論の一つとされ、三論宗の基礎となった。[江島惠教]

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