デジタル大辞泉
「直交」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ちょっ‐こうチョクカウ【直交】
- 〘 名詞 〙
- ① 二つの直線、直線と平面、平面と平面とが、そのなす角が直角であるように交わること。
- [初出の実例]「砲位置は平坦にして其正面は成るべく首線に直交しあるを要す」(出典:歩兵操典(1928)第六五六)
- ② 二つのベクトルの内積が0であること。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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直交
ちょっこう
orthogonal
(1) 平面または空間で交わる2直線 l と l' があるとき,l を軸として l' を対称に写した l'' が l' と重なるとき,l と l' は直交するという。交わらないときでも,l と交わる l' に平行な直線が l と直交するときに,l と l' を直交するということもある。直線 l と平面πについては,平面π内の l と交わる任意の直線が l と直交するとき,l とπは直交するという。 (2) 直交性の条件は,ピタゴラスの定理で表わせるので,一般にベクトル空間では,内積を使ってピタゴラスの定理を扱うことになる。それで,内積の考えられたベクトル空間 V で,2つのベクトル x と y は,内積 x・y=0 のときに直交するという。この場合,零ベクトルはすべてのベクトルと直交すると考える。また,部分空間 A ,B について,任意の x∈A と y∈B が直交するとき,A と B は直交するという。 (3) V が関数空間の場合は,関数の間の内積によって直交概念が考えられ,スペクトル定理が考えられる。これが,積分方程式論に端を発したヒルベルト空間論である。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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直交 (ちょっこう)
orthogonal
二つのベクトルの内積が0のとき,これらのベクトルは直交するという。2直線l,l′が交わり,その交点で作る角が直角のとき,lとl′は直交するという(図1)。二つの曲線C,C′が点Aで交わっていて,AにおけるC,C′の接線が直交するとき,CとC′はAで直交するという(図2)。直線lと平面αが交わっていて,その交点を通るα上のすべての直線がlと直交するとき,lとαは直交するという(図1)。平面α,βが交わり,その交線lに垂直な平面とα,βとの交線をm,nとしたとき,mとnが直交するならば,平面αとβは直交するという(図3)。
→垂直
執筆者:中岡 稔
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の直交の言及
【垂直】より
…lとmが交われば,これら2直線は一平面上にあって,交点Qを頂点とする四つの角ができ,その一つが直角ならば他の角もすべて直角となる。このときlとmは垂直である,または直交するという(図1)。lとmが交わらない場合も,1点を通ってそれらに平行にひいた2直線が直交するならば,lとmは垂直であるという(図2)。…
※「直交」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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