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省エネ法 ショウエネホウ

デジタル大辞泉の解説

しょうエネ‐ほう〔シヤウ‐ハフ〕【省エネ法】

《「エネルギーの使用の合理化に関する法律」の通称》燃料資源を有効に利用するため、工場・事業場などにおけるエネルギー使用の合理化を目的として定められた法律。昭和40~50年代のオイルショックを契機として昭和54年(1979)に施行された。平成20年(2008)の改正により、それまで工場・事業場ごとに行っていたエネルギー管理を企業全体で行うことが義務付けられた。省エネルギー法
[補説]平成21年(2009)4月から1年間のエネルギー使用量(原油換算値)が、企業全体(本社・支店・工場・営業所など)で合計1500キロリットル以上となる企業は、管轄の地方経済産業局へ届け出て特定事業者または特定連鎖化事業者の指定を受ける必要がある。特定事業者・特定連鎖化事業者に指定された企業は、エネルギー管理統括者およびエネルギー管理企画推進者を各1名選任し、企業全体のエネルギー管理体制を推進することが義務づけられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

省エネ法
しょうえねほう

正式名称を「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(昭和54年法律第49号)というが、略称の「省エネ法」も一般的に用いられている。工場・事業場、輸送、建築物、機械器具についての省エネ化を進め、効率的に使用するための法律。日本では、1970年代に起きた2回の石油ショックを受け、産業や生活において資源やエネルギーを効率的に利用する省エネ対策が進んだ。しかし、エネルギー消費量は上昇し続けたため、「内外のエネルギーをめぐる経済的社会的環境に応じた燃料資源の有効な利用の確保」と「工場・事業場、輸送、建築物、機械器具についてのエネルギーの使用の合理化を総合的に進めるための必要な措置を講ずる」ことなどを目的として、1979年(昭和54)6月に本法が制定、10月に施行された。その後も改正が続けられている。
 なお、本法における「エネルギー」とは、燃料、熱、電気を対象としているが、廃棄物からの回収エネルギーや風力、太陽光等の非化石エネルギーは対象となっていない。本法が直接規制する事業分野としては、(1)工場または事業所その他の事業場、(2)輸送、(3)建築物、(4)機械器具、の四つである。2008年(平成20)の改正によって、これまでの工場・事業場単位のエネルギー管理から、事業者単位(企業単位)でのエネルギー管理に規制体系が変更された。これにより、事業者全体(本社、工場、支店、営業所、店舗等)の1年度間のエネルギー使用量(原油換算値)が合計して1500キロリットル以上であれば、そのエネルギー使用量を事業者単位で国へ届け出て、「特定事業者」の指定を受けることになる。特定事業者は、「エネルギー管理統括者」と「エネルギー管理企画推進者」をそれぞれ1名選任するほか、中長期計画書および定期報告書の提出が義務づけられる。[田中 謙]

改正の歴史

1993年(平成5)の改正では、基本方針の策定やエネルギー管理指定工場に係る定期報告の義務付けなどが追加された。1998年6月の改正では、1997年に京都で開催された気候変動枠組条約締約国会議(COP3)を受けて、自動車の燃費基準や電気機器等の省エネルギー基準へのトップランナー方式の導入、大規模エネルギー消費工場への中長期の省エネルギー計画の作成・提出の義務付け、エネルギー管理員の選任等による中規模工場対策の導入等が定められた。なお、トップランナー方式とは、エネルギー消費機器(自動車、電気機器、ガス・石油機器等)のうち、省エネ法で指定するもの(特定機器)の省エネルギー基準を、おのおのの機器において、エネルギー消費効率が現在商品化されている製品のうち、もっとも優れている機器の性能以上にする方式である。
 2002年6月の改正では、エネルギー消費の伸びが著しい民生・業務部門における省エネルギー対策の強化等を目的として、大規模オフィスビル等への大規模工場に準ずるエネルギー管理の義務付け、2000平方メートル以上の住宅以外の建築物への省エネルギー措置の届出の義務付けが定められた。
 さらに2008年5月には、地球温暖化対策の推進がこれまで以上に強く求められるようになったという背景のもと、エネルギー消費量が大幅に増加している業務部門と家庭部門におけるエネルギー使用の合理化をより一層推進することを目的とした改正がなされた。[田中 謙]

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