短期議会
たんきぎかい
Short Parliament
ピューリタン革命直前の議会。スコットランドとの戦争の軍費を得るために、ストラッフォード伯の提言に従って、1640年4月13日、11年ぶりで招集された。イギリス国王チャールズ1世は、そこで臨時税の承認と引き換えに船舶税を廃止するとの意向を示したが、議会はまず最初に教会と国家に関する苦情を処理すべきだと主張して譲らなかった。そのうえ議会はスコットランドとの戦争に反対する請願を採択しようとしたので、国王は5月5日、議会を解散し、議会はわずか23日間の会期をもって終了した。その後11月に招集された議会が形式的には1660年まで続き、「長期議会」とよばれたのと対比して「短期議会」とよばれた。(書籍版 1987年)
[小泉 徹]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
短期議会
たんきぎかい
Short Parliament
1640年4月 13日に 11年ぶりで招集されたイギリスの議会。主教戦争 (第1次) に敗れた国王チャールズ1世が,側近ストラッフォード (伯)の助言を入れて招集。戦費のための臨時課税の承認を求めたが,議会は J.ピムを中心に専制支配を攻撃してこれを拒否。同年5月5日チャールズは議会を解散した。わずか3週間で解散したため,この名で呼ばれた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
短期議会(たんきぎかい)
Short Parliament
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
短期議会
たんきぎかい
Short Parliament
1640年4月,イギリス王チャールズ1世がスコットランドのプレスビテリアンの反乱鎮圧のために召集した議会
国王は軍事費の承認を求めたが,議会は応じなかったため,わずか3週間で解散させられた。
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
世界大百科事典(旧版)内の短期議会の言及
【チャールズ[1世]】より
…不法な課税を強要し,[星室裁判所]などを利用して非国教徒への弾圧を強めたが,37年J.ハムデンの船舶税支払い拒否を契機として地方行政を担当していたジェントリー層の離反を招き,また同年スコットランドでは英国国教会の祈禱書強制に反対する暴動が起きた。鎮圧の戦費を得るため40年春やむなく招集した議会は,国王批判の姿勢を崩さなかったため解散させられた(短期議会)。しかし越境してきたスコットランド軍への賠償金支払いのため,同年秋再度議会を開いた。…
【ピューリタン革命】より
…しかも同年国王がスコットランドに国教会の祈禱書と儀式を強制したことに反対して,エジンバラで暴動が起こり,みずから兵を率いて鎮圧に向かった国王は猛烈な抵抗にあって上陸できず引き揚げた。戦費に窮した国王は,40年春議会を開いたが,議会は要求に応ぜず3週間で解散させられた(短期議会)。スコットランド軍は越境して侵入し,国王は賠償金の支払を約して和を結ばざるをえなかった。…
※「短期議会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」