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短距離離着陸機 たんきょりりちゃくりくきshort take-off and landing airplane; STOL

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

短距離離着陸機
たんきょりりちゃくりくき
short take-off and landing airplane; STOL

離着陸距離を通常よりも短くした飛行機。 STOLと略称される。 1960年代初期に開発が始まったもので,山の中や不整地など地形が悪くて狭いところでも離着陸できるよう,急角度で上昇または進入し,着陸速度が遅く,滑走路は 150m以下で発着可能なことが条件であった。そのためには揚力を高める必要があり,主翼前縁にフルスパン・スラット,後縁にダブルスロット・フラップなどの高揚力装置を設けたり,ターボプロップ機ではプロペラ後流を下向き流させ,ターボファン機ではジェット排気を下向きに偏流させるなどの方法がとられる。日本では 1980年代に開発が進められた科学技術庁の STOL実験機『飛鳥』が知られている。『飛鳥』は航空自衛隊のC-1輸送機を基本としてファンジェットを取り付け,エンジン排気を主翼上面に吹き出して下向きに曲げる方式で,通常の2~3倍の揚力を発生することができた。 1985年 10月 28日に初飛行,1989年3月まで飛行実験が行なわれた。

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百科事典マイペディアの解説

短距離離着陸機【たんきょりりちゃくりくき】

short take-off and landing aircraftを略してSTOL(ストール,またはエストール)ともいう。離着陸の際の滑走距離がふつうの飛行機に比べて短く,狭い飛行場でも発着可能な飛行機。
→関連項目C17グローブマスターIII輸送機V/STOL

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世界大百科事典 第2版の解説

たんきょりりちゃくりくき【短距離離着陸機】

離着陸の際の滑走距離が短く,狭い飛行場でも発着できる飛行機。short take‐off and landing aircraftを略してSTOL(エストール)ともいう。どの程度の距離で離着陸できればSTOLといえるかは飛行機の大きさや種類によっても違い,明確な決りはないが,中型の輸送機を例にとると,安全上の余裕を含む離着陸に必要な滑走路の長さが,ふつうの輸送機は1200m以上であるのに対して,短距離離着陸輸送機は600m程度でよい。

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大辞林 第三版の解説

たんきょりりちゃくりくき【短距離離着陸機】

上昇性能をよくし、500メートル 以下の短い滑走路で離着陸できるようにした飛行機。STOL(ストール・エストール)。

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世界大百科事典内の短距離離着陸機の言及

【航空機】より

…このほか,回転翼を利用しないで垂直離着陸特性を与えた垂直離着陸機には,離着陸時にジェットエンジンを立てた状態にして上向きの推力を作り出すもの,エンジンは水平のままであるが,排出ノズルの弁を作動して噴出ガスを下方に向けて同じ効果を出すものなどがある。またプロペラ後流やジェットエンジンの噴出ガスを主翼のフラップなどを利用して下方に曲げ,離着陸の際の滑走距離を短くした短距離離着陸機も実用化されている。航空【東 昭】
[国際法]
 航空機は,国際慣習法上,国家または私人の管理に属することにより,公または私の航空機に分類される。…

※「短距離離着陸機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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