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短頭化現象 たんとうかげんしょうbrachycephalization

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

短頭化現象
たんとうかげんしょう
brachycephalization

時代の経過とともに頭示数 (頭長幅示数) が大きくなり,短頭に近づく現象。現生人類に特徴的にみられる。 F.ワイデンライヒが提唱した。事実,旧石器時代の化石人類は長頭であるが,新石器時代になってから短頭の集団がみられるようになった。日本においても中世以来現代にいたるまで短頭化現象は顕著に観察される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

短頭化現象
たんとうかげんしょう
brachycephalization

時代の経過に伴って頭骨が短頭に傾いていく現象をいう。上面観(頭骨を真上から見た形)から頭骨は短頭(丸い頭)、中頭、長頭に分けられ、これを表すものとして頭長幅示数(頭最大長に対する頭最大幅の比)がある。この頭の形は人種分類にあたって重視され、ある場合には人種や個人の優劣にもかかわるとさえ考えられてきた。しかし、ヨーロッパのアルプス地方では、住民の頭骨が新石器時代以降漸次短頭化に向かっている事実があることが確認された。また、ロシア領内の新石器時代頭骨についても、短頭化現象がみられた。関東地方の出土人骨について調査した人類学者の鈴木尚(ひさし)によると、縄文時代の日本人は中頭であったが、しだいに長頭化して中世では頂点に達し、以後短頭化の速度が増し、今日に至っている。化石人骨はすべて長頭だが、ヨーロッパでは新石器時代になって、短頭がみられるようになった。短頭化が文化環境の変化と結び付くことは確かであると考えられているが、直接的原因は不明である。しかし、短頭化現象が発見されたため、従来のような人種分類における頭長幅示数の意義は薄れた。[香原志勢]

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