20世紀日本人名事典 「石井進」の解説
石井 進
イシイ ススム
昭和・平成期の日本史学者 東京大学名誉教授;元・国立歴史民俗博物館館長。
- 生年
- 昭和6(1931)年7月2日
- 没年
- 平成13(2001)年10月24日
- 出生地
- 東京市小石川区(現・東京都文京区)
- 学歴〔年〕
- 東京大学文学部国史学科〔昭和30年〕卒,東京大学大学院人文科学研究科国史学専攻〔昭和35年〕博士課程修了
- 学位〔年〕
- 文学博士(東京大学)〔昭和39年〕
- 経歴
- 昭和35年東京大学史料編纂所に入り、「大日本古文書」の編纂に従事。37年助手、42年文学部講師、45年助教授を経て、52年教授。平成4年4月国立歴史民俗博物館教授となり、5〜9年館長を務めた。のち鶴見大学教授。鎌倉時代から戦国時代にかけての武家社会の政治、文化に関する論考を多く発表し、鎌倉幕府の律令政治機構の役割を解明した。民俗学にも造詣が深く、中世考古学など隣接諸科学にも強い関心を示し、中世都市研究会に参加。また、11年傾斜地に階段状に連なる水田“棚田”を研究する棚田学会を設立し、会長に就任。歴史的文化的景観の保存に尽力した。著書に「鎌倉幕府」「日本中世国家史の研究」「中世武士団」「鎌倉武士の実像」「中世を読み解く―古文書入門」「中世の村を歩く」など多数。没後、遺稿追悼文集「であいの風景」が出版された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報