六訂版 家庭医学大全科 「神経ベーチェット病」の解説
神経ベーチェット病
しんけいベーチェットびょう
Neuro-Behçet disease
(脳・神経・筋の病気)
どんな病気か
ベーチェット病は全身の病気で、次にあげる特徴的な4つの主症状を示します。
①口腔粘膜の再発性アフタ性
②皮膚病変:痛みを伴う
③ぶどう膜炎や
④外陰部潰瘍
この4症状を認める場合を完全型といいますが、副症状として関節炎、消化管潰瘍、
神経ベーチェット病とはベーチェット病に中枢神経の障害を伴った場合をいいます。神経ベーチェット病はベーチェット病患者の一部に発症し、多くは4つの主症状がそろわない不全型で、ベーチェット病発病後5~6年で発症する場合が多いとされています。発病は青壮年期男性に多く、かつ白血球の血液型ともいえるHLAで、B51型をもつ患者さんが非常に多く認められます。
原因は何か
原因は不明ですが、口腔内に誰にでも常在する、ある種の
症状の現れ方
頭痛、不眠、神経質、無力感、次いで半身麻痺、
検査と診断
症状が急に悪化した時には、血液に炎症所見を、皮膚には針反応陽性を、
治療の方法
副腎皮質ステロイド薬が治療薬として用いられますが、それに反応が悪い場合には免疫抑制薬が併用されます。
栗山 勝
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報