秋の霜(読み)アキノシモ

デジタル大辞泉 「秋の霜」の意味・読み・例文・類語

あき‐の‐しも【秋の霜】

晩秋に降りる霜。 秋》生涯一度旅程―/蛇笏
白髪のたとえ。
「数ふれば四十あまりの―身のふり行かむ果てを知らばや」〈後拾遺・雑秋〉
《「秋霜しゅうそう」を訓読みにした語》鋭い刀剣のたとえ。
「―のきらめけるも、見るより身もひえ」〈名語記・六〉

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精選版 日本国語大辞典 「秋の霜」の意味・読み・例文・類語

あき【秋】 の 霜(しも)

  1. 秋の末に降りる霜。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「浅ぢふや袖にふりにし秋の霜忘れぬ夢に吹く嵐かな〈源通光〉」(出典:新古今和歌集(1205)雑上・一五六四)
  2. ( 多く実際の霜をかけていう ) 白髪。霜鬢(そうびん)
    1. [初出の実例]「かぞふれは四十あまりの秋の霜身のふりゆかむはてをしらばや〈源家長〉」(出典:続拾遺和歌集(1278)雑秋・六一七)
  3. ( 漢語秋霜」の訓読 ) 刀剣の異名。特に、よく切れる刀。その冷たく鋭い姿が秋季の霜のようであるところからいう。
    1. [初出の実例]「雄剣腰に在り、抜けばすなはち秋の霜三尺〈源順〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)下)

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