デジタル大辞泉 「科文」の意味・読み・例文・類語 か‐もん〔クワ‐〕【科文】 仏語。経論の本文を解釈する際に、その内容を説意によって大小の段落に分け、各部分の内容を簡単な言葉にまとめたもの。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「科文」の意味・読み・例文・類語 か‐もんクヮ‥【科文】 〘 名詞 〙 仏語。経論を解釈する際に文段を分けること。また、その文段。科段、分科などともいい、普通、序分・正宗分・流通(るずう)分の三段に大分し、さらにそれぞれを細分する。華厳経疏科文、十巻はその一例。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「科文」の意味・わかりやすい解説 科文かもん 中国仏教において、経律論の内容をわかりやすく把握するために文章を科目に分けること。一般には釈道安(しゃくどうあん)(312―385)が始めた序分(じょぶん)、正宗分(しょうしゅうぶん)、流通分(るつうぶん)の三分方式が多く用いられ、中心になる正宗分がまた細かく分科される。インド仏教やチベット仏教においても同様のものがみいだされるが、中国仏教では、たとえば天台が『法華経(ほけきょう)』を本迹(ほんじゃく)二門と分けるように、科文が新しい思想の発揮となることが多い。[吉津宜英] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例