程に(読み)ホドニ

デジタル大辞泉 「程に」の意味・読み・例文・類語

ほど‐に【程に】[連語]

[連語]
名詞「ほど」+格助詞「に」》時間的経過を表す。…するうちに。…すると。
「さて、年ごろ経る―、女、親なくたよりなくなるままに」〈伊勢二三
副助詞「ほど」+格助詞「に」》…するにつれて、ますます。「飲む―、元気になる」→ほど[副助]4

ほどに【程に】[接助]

[接助]連語「ほどに」から》理由原因を表す。…ので。…だから。
「今日は天気もよい―遊山に行かうと思ふが」〈虎明狂・若菜
[補説]中世末、順接確定条件を表す「ば」に代わり、一語接続助詞として発達した。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「程に」の意味・読み・例文・類語

ほど‐に【程に】

[1] 〘接助〙 (名詞「ほど」に格助詞「に」の付いてできたもの)
① 活用語の連体形を受け、原因・理由を表わす。…ので。…によって。
平家(13C前)二「或は世をおそれ、或は人目をつつむほどに、とひとぶらふ者一人もなし」
② 時間的経過を表わす。…するうちに。…すると。
伊勢物語(10C前)二三「さて年頃経るほどに、女、親なく頼りなくなるままに」
③ …するにつれて。ますます。
虞美人草(1907)〈夏目漱石〉一「潺湲の響も、折れる程(ホド)に曲る程(ホド)に、あるは、こなた、あるは、かなたと鳴る」
[2] 〘接続〙 したがって。だから。
※足利本人天眼目抄(1471‐73)下「斬天下平げてしかと静謐した程に剱も用処が無ぞ。程に瞎驢辺抛向したぞ」

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