日本歴史地名大系 「穂坂牧」の解説
穂坂牧
ほさかのまき
御牧から貢進される馬は前年に検印され、翌年八月までに中央に送られて駒牽行事が行われた。甲斐国貢上の馬は左馬寮の所管とされたが、駒牽日は牧ごとに定められていて、当牧は八月一七日であった。前掲の延喜四年をはじめ、同七年(日本紀略)・同一〇年(政事要略)は規定の一七日に駒牽が行われており、延喜五年(政事要略)・延長五年(九二七、「西宮記」)には八月二〇日と若干遅れるが、一〇世紀前半にはほぼ期日が守られ、貢馬数も延喜五年・同一〇年の例のように定数三〇疋が厳守されていたらしい。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報