符(漢字)

普及版 字通 「符(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音]
[字訓] わりふ・しるし・ふだ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は付(ふ)。〔説文〕五上に「信なり。の制は竹を以てし、長さ六寸、ちて相ひ合せしむ」とあり、竹節をいう。〔周礼、秋官、小行人〕に、道路には旌節、行閭に符節、都鄙に管節を用い、みな竹で作るという。漢の文帝三年、初めて銅虎符・竹使符を用いた。近年出土の列国期の〔鄂君啓節(がくくんけいせつ)〕は銅節であるが、竹節の形式をとり、そのような符節は古くから行われていたのである。符讖(ふしん)の類は漢代に盛行し、讖緯(しんい)とよばれた。のち護符の意に用い、〔抱朴子〕に多くの記述がある。

[訓義]
1. わりふ、符節。
2. しるし、おしで、印章
3. きざし、神のしらせ、あかし。
4. ふだ、おふだ、お守り
5. 付と通じ、わたす、あう。
6. 木のはだ。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕符 シルス・シルシ・アラハス・チギル・カナフ・マコトナリ 〔字鏡集〕符 シルシ・ノタマフ・カナフ・オホセゴト

[熟語]
符緯・符印・符運・符応符劾・符・符契符檄・符験・符券・符虎・符甲・符効符采・符彩・符策・符師符璽・符守・符呪・符祝・符術・符書・符祥符禳・符讖・符信・符水符瑞・符籍・符節・符摂・符竹符牒符徴符篆・符伝・符同・符・符表・符命・符約・符厭・符
[下接語]
印符・陰符・応符・音符・嘉符・符・亀符・義符・魚符・御符・玉符・契符・虎符・護符・合符・刻符・左符・爾符・朱符・呪符・授符・祥符・信符・神符・声符・節符・地符・天符・桃符・同符・佩符・表符・焚符・分符・兵符・宝符・奉符・剖符・明符・黙符・霊符

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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