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筋弛緩薬 きんしかんやく

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大辞林 第三版の解説

きんしかんやく【筋弛緩薬】

運動神経や中枢神経系に作用し、筋肉の収縮を抑制する薬物。クラーレ(ツボクラリン)・サクシニルコリンなど。

出典|三省堂
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世界大百科事典 第2版の解説

きんしかんやく【筋弛緩薬 skeletal muscle relaxant】

選択的に骨格筋の弛緩を起こす薬物。中枢神経から発した興奮は下降して骨格筋にいたり,骨格筋の緊張が維持されている。骨格筋を弛緩させるには,中枢神経から骨格筋にいたる経路のどこかを遮断すればよい。これを行わせるのが筋弛緩薬(骨格筋弛緩薬ともいう)である。催眠薬とかトランキライザーなども骨格筋弛緩作用を有するが,他の中枢作用も強いので,これらは薬学上では筋弛緩薬とはいわない。(1)末梢性筋弛緩薬 南米アマゾン川流域においてインディアンが吹矢の先にエキスをぬり,獣を捕獲した毒がクラーレで,有効成分ツボクラリンである。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

筋弛緩薬
きんしかんやく

骨格筋の弛緩をおこす薬をいう。中枢神経に作用するものと、末梢(まっしょう)で神経筋接合部に作用するものとがある。前者は脊髄(せきずい)や脳幹に作用し骨格筋の弛緩をおこすもので、筋の弛緩作用は強いものではなく、筋肉のこり、筋緊張を和らげるために用いられる。後者は完全に筋が麻痺(まひ)する強い作用を有しており、主として全身麻酔時に用いられる。
 神経に刺激を加えると、神経筋接合部において、神経末端からアセチルコリン(神経線維の伝達物質)が出され、これが終板に作用して脱分極を生じ、このため筋肉は収縮する。脱分極をおこした終板はすぐに元に戻り(再分極する)、次にくるアセチルコリンに反応しようとする。以上が筋の収縮の機序(メカニズム)であるが、アセチルコリンによって終板が脱分極をしなかったり、一度脱分極をおこした終板が再分極しない状態では、神経が刺激を受けても筋の収縮はおこらない。末梢性の筋弛緩薬の作用機序はこのいずれかによるものであり、前者によるものを非脱分極性筋弛緩薬とよぶ。これら筋弛緩薬の麻酔科での使用は、気管内チューブの挿管時、腹部手術における腹筋の弛緩、麻酔中に患者の呼吸を止めて人工呼吸をするとき、およびけいれんの治療など、きわめて広い分野にわたり、安全に行われている。[山村秀夫・山田芳嗣]

中枢性筋弛緩薬

骨格筋を支配している中枢神経に作用して弛緩をおこさせるもので、メトカルバモール、クロルゾキサゾン、クロルメザノン、トルペリゾン、カリソプロドール、カルバミン酸クロルフェネシン、フェンプロバメート、ダントロレンナトリウム、メシル酸プリジノールなどがある。おもに整形外科で、肩や腰の痛み(有痛性痙縮(けいしゅく))に内服で使用される。[幸保文治]

末梢性筋弛緩薬

神経筋接合部におけるアセチルコリンとアセチルコリン受容体の結合を遮断する薬物で、塩化ツボクラリン、塩化アルクロニウムなどの競合的遮断薬と、塩化スキサメトニウムなどのような脱分極性遮断薬がある。おもに外科的手術や麻酔時の筋弛緩の目的で、注射で使用される。[幸保文治]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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