コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

脳性麻痺 ノウセイマヒ

4件 の用語解説(脳性麻痺の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

のうせい‐まひ〔ナウセイ‐〕【脳性麻×痺】

胎生期から新生児期にかけて、脳が外傷・酸素欠乏などにより損傷されたことが原因で、四肢が麻痺し、運動障害の起こる病気。手足が勝手に動いてしまう、細かい動作がうまくできないなどの症状がある。機能訓練により運動能力の獲得をめざす。脳性小児麻痺。→小児麻痺

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

のうせいまひ【脳性麻痺 cerebral palsy】

脳は胎生期から出生後の早い時期にめざましい成長,分化を遂げるが,この過程で障害を受けると,後に運動や姿勢の異常が残る。このような異常を脳性麻痺という。いわば,発達途上の脳の障害の後遺症というべきものである。従来ドイツ語のzerebrale Kinderlähmungの訳〈脳性小児麻痺〉が,脊髄性小児麻痺(ポリオ)と対比させて用いられたが,英語が一般化するにつれてcerebral palsyの訳〈脳性麻痺〉が一般的になった。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

のうせいまひ【脳性麻痺】

胎児期の感染・発育障害、出生時の脳損傷・仮死、新生児期の重症黄疸や髄膜炎などにより、脳の運動中枢がおかされ、運動障害を起こしたものの総称。四肢がこわばり完全に麻痺するものから、動作がぎこちない程度のものまでいろいろあるが、病気は進行しない。機能訓練を主体とした治療が行われる。アテトージス。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

脳性麻痺
のうせいまひ

脳損傷児にみられる主として運動機能障害を示す疾患。1968年(昭和43)に厚生省(現厚生労働省)旧脳性麻痺研究班が発表した定義によると「受胎から新生児(生後4週以内)までの間に生じた、脳の非進行性病変に基づく、永続的な、しかし変化しうる運動および姿勢の異常である。その症状は満2歳までに発現し、進行性疾患や一過性運動障害、または将来正常化するであろうと思われる運動発達遅延は除外する」となっており、単一の疾患ではなく、症候群と解されている。かつては脊髄(せきずい)性小児麻痺(ポリオ)に対比してドイツ語の訳語である脳性小児麻痺zerebrale Kinderlhmungとよばれたが、近年は英語の訳語である脳性麻痺cerebral palsy(略称CP)が一般化した。なお、小児の脳損傷にはこのほか、知的発達に注目した知的障害、けいれん発作を示すてんかん、行動や情緒異常を呈する行動異常があり、それぞれ合併または随伴しやすい。
 脳性麻痺の原因としては、いわゆる脳損傷を引き起こす三大原因である新生児仮死、未熟児(低出生体重児)、重症黄疸(おうだん)があげられてきたが、周産期医学の発達とともにこれらによる発生率が減り、むしろ周産期以前の因子、すなわち頻回の流産傾向や妊娠中毒症、子宮内発達障害などが注目されている。主症状として運動および姿勢の異常があげられるが、その麻痺の部位別分類からは、体の片側にみられる片麻痺、下肢にみられる左右対称性の対麻痺、リットル病に代表される上・下肢の両麻痺、おもに不随意型の四肢麻痺、片麻痺が左右にみられる重複片麻痺などに分けられる。このほか、他の脳損傷である知的障害やてんかんなどをはじめ、言語障害、斜視や弱視などの目の異常、歯の異常、知覚異常などの合併・随伴症状もみられる。
 治療の原則は、なるべく早く発見して機能訓練を開始することであり、近年は発症前、すなわち周産期の危険因子および強い反り返りや手足の動きが固いなどの小児神経学的異常所見から脳性麻痺の可能性があれば訓練を開始するようになっている。なお、薬物療法や手術療法はあくまで補助療法にすぎない。また、脳性麻痺には合併症が多く、これらの治療も重要で、重症の脳性麻痺ほど合併症の比重が大きく、訓練よりも生命維持に重点が置かれる場合もある。
 機能訓練は、理学療法士、作業療法士、言語治療士など多くの専門家がチームを編成して行うが、その目標は、軽症の場合は社会的自立を目ざし、重症の場合には軽症に向かって介助しやすくすることである。[山口規容子]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の脳性麻痺の言及

【アテトーシス】より

…アテトーゼAthetoseともいう。手足に生ずるゆっくりとした不随意運動の一つで,脳性麻痺のアテトーシス型にしばしばみられる。主として大脳基底核の障害によって起こり,脳性麻痺のほか,周産期の無酸素脳症や血液型不適合妊娠による核黄疸が原因となることが多い。…

【リハビリテーション】より

…すなわち患者の心理的,社会的,経済的な問題の相互関連を知ったうえで,具体的な技術を行うことができる看護の専門職である。身体障害
【疾患別にみたリハビリテーション】

[脳性麻痺のリハビリテーション]
 脳性麻痺はリハビリテーション医学の対象として,小児疾患の代表的なものである。運動麻痺が目立つが,これは非進行的であって成長の過程に生じた脳の損傷による。…

※「脳性麻痺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

脳性麻痺の関連キーワード早く早う建設相生目覚まし目覚まし目覚ましい目覚まし時計性的早熟胎生期血液循環

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

脳性麻痺の関連情報