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筋肉、腱、靱帯の損傷 きんにくけんじんたいのそんしょう

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家庭医学館の解説

きんにくけんじんたいのそんしょう【筋肉、腱、靱帯の損傷】

◎筋肉・腱・靱帯のしくみ
 筋肉は、関節をまたいで、その両端が骨に付着しています。骨に付着する部分は腱になっています。
 筋肉が収縮することで、関節は曲がったり、伸びたりし(屈曲(くっきょく)と伸展(しんてん))、動作を行なうことができます。
 まぶたを開閉する筋肉のように、端が骨についていない筋肉もありますが、収縮することで動作(運動)をすることに変わりはありません。えくぼができるのも、頬(ほお)の皮膚についている筋肉の収縮によります。
 このように、筋肉は1つの目的を行なう1つのかたまりごとに筋膜(きんまく)に包まれています。さらに腱が薄い膜のようになった腱膜(けんまく)に包まれていることもあります。筋膜や腱膜は、目的や収縮のしかたがちがう筋肉群の間を仕切り、筋肉どうしが直接、こすれ合わないようにしているのです。
 靱帯は、関節を支える組織(支持組織)です。関節がはずれたり、ぐらぐらしないようにしたり、関節が屈曲する方向や角度を決めたりしています。
◎挫傷(ざしょう)と挫創(ざそう)
 筋肉・腱・靱帯、さらに筋膜や腱膜に強い外力が加わると、挫傷や挫創などの損傷がおこります。損傷がおこった部分に、おこった損傷の名称をつけて、たとえば、筋挫創とか腱挫傷と呼ばれます。
●挫傷・挫創の症状
 挫創や切創の場合は、傷口から筋肉が見えるため、すぐに損傷箇所がわかります。挫傷・打撲(だぼく)の場合は、外からはわからず、からだを動かすために筋肉を収縮させると痛みがあり(運動時痛)、腫(は)れてくることでわかります。これは、加わった外力で筋肉が傷ついた刺激によるものです。
●挫傷・挫創の治療
 創であれば、出血を止めて縫合(ほうごう)をします。縫合後は、筋肉や腱を安静にして、よく癒合(ゆごう)するようにします。このとき、筋肉や腱をあまり引き伸ばさないように固定します。
 挫傷・打撲では、ICE(アイス)(冷却、圧迫、挙上(きょじょう)(「打撲(打ち身)」))とともに、収縮しようとする筋肉を伸ばす方向に固定して、安静を保ちます。
 傷ついた筋肉や腱にしこりができ、障害にならないようなリハビリテーションも必要になります。
◎筋肉・腱の断裂(だんれつ)(肉ばなれ)
 筋肉や靱帯には、外力ではなく、それらが行なう動作自体が原因になって、損傷をおこすという特徴があります。
 筋肉を収縮させて関節を曲げようとしたとき、関節の曲がりが、筋収縮の程度より小さかったり、逆に収縮する力が大きすぎたりすると、筋や腱が強く引っ張られて切れて(断裂)しまいます。このようにしておこった筋肉線維の部分的な断裂を肉ばなれといいます。同様に、急に力をいれたときなどに腱が切れるのが腱断裂です。
 断裂には、筋や腱の全部が離断した完全断裂と、一部だけが切れる不完全断裂(部分断裂)とがあります。
●断裂の症状
 筋断裂をおこすと、急に痛みが出て、触れると切れた部分がくぼんでいます。時間が経つと、くぼんだ部分が腫れ始め、かたいしこりとなり、圧痛(あっつう)(軽く押すと痛む)があり、その筋肉を伸ばすようにすると痛みが増します。
 腱断裂でも、同様に切れた場所がくぼんで痛みますが、完全断裂では、その腱によって動かされる関節が動かなくなり、腱につながる筋肉は収縮するため、触れると太く感じます。
●断裂の治療
 筋断裂がおこったと思われたら、すぐに患部を冷やし、圧迫して安静を保つICE(アイス)(冷却、圧迫、挙上(「打撲(打ち身)」))を行ない、なるべく早く整形外科医の診察を受けてください。
 大きな筋断裂、とくに筋膜まで切れたような断裂では、手術によって筋肉を縫合します。
 小さな部分断裂の場合は、3週間ほど固定して安静を保ち、保存的に治療します。
 いずれも筋肉に瘢痕(はんこん)(きずあとのしこり)を残さないようなリハビリテーションがたいせつになります。

出典|小学館
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