挫傷(読み)ざしょう(英語表記)contusion

翻訳|contusion

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

挫傷
ざしょう
contusion

身体表面には創(きず)がなく、内部の軟組織や臓器が損傷された状態である。全身や局所が大きな物体と衝突することによって直接外力が加わったところや骨などを介した介達力によって生じる。交通事故、労働災害、爆発、スポーツなどで発生しやすい。外力が大きいと重要臓器の挫傷がおこり重篤となる。脳挫傷はその典型で、打撲部位の直撃損傷、反対側の反衝損傷、脳の回転運動などによって脳組織が挫滅され、意識障害などの重い症状を呈する。胸部では肺、心臓損傷のため喀血(かっけつ)、気胸、血胸などをおこし重篤である。腹部では肝、脾(ひ)、膵(すい)、腎(じん)などの実質性臓器の損傷が多く、これは出血を主症状とし、胃腸の損傷では細菌性腹膜炎を発症する。四肢や体表から浅いところでは重要臓器がないため、皮下組織、筋、腱(けん)、骨膜の損傷が主で、打ち身(打撲傷)やくじき(捻挫(ねんざ))などといわれる軽い損傷が多い。

[荒木京二郎]

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百科事典マイペディアの解説

挫傷【ざしょう】

打撲などの鈍力による外傷で,皮膚表面の損傷が少なく皮下組織の損傷が主体をなすもの。症状は皮下出血,浮腫(ふしゅ)などがおもで,さらに深部の骨,腱(けん),内臓の損傷を伴うことがある。深部臓器の損傷の有無に注意し,一般には安静,局所の冷湿布を行う。頭蓋内,胸腔内,腹腔内臓器の傷はそれぞれ独自の診断と治療を要する。
→関連項目むち打ち症

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精選版 日本国語大辞典の解説

ざ‐しょう ‥シャウ【挫傷】

〘名〙 くじき傷つくこと。特に、鈍力による圧迫が原因で起こる損傷で、皮膚表面に傷がつかず内部の軟組織が損傷している状態。うちみ。打撲傷。〔医語類聚(1872)〕 〔淮南子‐原道訓〕

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デジタル大辞泉の解説

ざ‐しょう〔‐シヤウ〕【挫傷】

くじき傷つくこと。特に、鈍体による打撃や圧迫によって体内の組織や臓器が損傷した状態をいう。皮膚を打った場合は打撲傷、皮膚が裂けて傷口が開いた場合は挫創という。

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世界大百科事典内の挫傷の言及

【打撲傷】より

…種々な程度の鈍力によって生ずる損傷で,表面の皮膚に創傷がないものをいう。打撲傷と挫傷contusionとはほとんど同意語として使われているが,厳密にいえば挫傷のうち打撲によるものが打撲傷である。いわゆる〈うちみ〉のこと。…

※「挫傷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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