精霊会(読み)ショウリョウエ

デジタル大辞泉 「精霊会」の意味・読み・例文・類語

しょうりょう‐え〔シヤウリヤウヱ〕【精霊会】

盂蘭盆うらぼん
(「聖霊会」と書く)陰暦2月22日の聖徳太子忌日に、法隆寺四天王寺などで行われる法会。現在は4月12日に行われる。上宮太子会。 春》

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精選版 日本国語大辞典 「精霊会」の意味・読み・例文・類語

しょうりょう‐えシャウリャウヱ【精霊会・聖霊会】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 陰暦二月二二日、聖徳太子の忌日に、奈良の法隆寺、大阪の四天王寺などで行なう法会。四天王寺では現在、四月二二日に行なう。しょうらい。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「二月涅槃会(ねはんゑ)より聖霊会までの中間を指南とす」(出典徒然草(1331頃)二二〇)
  3. しょうりょうまつり(精霊祭)《 季語・秋 》 〔書言字考節用集(1717)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「精霊会」の意味・わかりやすい解説

精霊会
しょうりょうえ

別名盂蘭盆会(うらぼんえ)ともいい、先祖たちの霊を祀(まつ)る法会。盂蘭盆は梵語(ぼんご)ウランバナullambana(烏藍婆拏)の音訳で、ひどい苦しみを意味し、漢訳して倒懸(とうけん)(さかさつり)という。仏弟子目犍連(もくけんれん)がその死んだ母の倒懸の苦を救おうとして、7月15日、自恣(じし)(僧が互いに懺悔(さんげ)を行い他の僧から訓戒を受ける行事)に集まった衆僧に百味飲食(ひゃくみのおんじき)を供養したという『仏説盂蘭盆経』の故事に基づいて行われたもの。日本では606年(推古天皇14)の『日本書紀』の記事が初見。

[新谷尚紀]

『「先祖の話」(『定本柳田国男集10』所収・1962・筑摩書房)』

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世界大百科事典(旧版)内の精霊会の言及

【盂蘭盆会】より

…陰暦7月15日を中心に行われる祖霊供養の法会。盂蘭盆供会,盂蘭盆祭ともいい,略して盂蘭盆と称し,広く魂祭(たままつり),精霊会(しようりようえ),お盆などといわれる。 盂蘭盆はサンスクリットavalambanaの転訛したullambanaの音写とされ,倒懸(さかさづり)の意で,《盂蘭盆経》によると,目連が餓鬼道に落ちた母の倒懸の苦しみを救おうとして,釈迦の教えに従って祭儀を設けて三宝に供養したことが起源であると説かれてきた。…

※「精霊会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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