精選版 日本国語大辞典 「素姓・種姓・素性・素生」の意味・読み・例文・類語
す‐じょう ‥ジャウ【素姓・種姓・素性・素生】
〘名〙
※雲形本狂言・夷毘沙門(室町末‐近世初)「氏(うぢ)種姓(スジャウ)気高い人を、聟にとらせて給はれと」
③ 本来の性質。生まれついての性質。そせい。
[語誌](1)血統や階級の意を表わす「種姓」に対し、「素性」は生まれつきの性質を意味し、本来は別語であった。「色葉字類抄」ではシの畳字門に「種姓」が見えるが、その意味は不明。「種」字が直音化してスジャウとなり、意味が近似していた「素性」との間に混同が生じたと思われる。
(2)節用集などにも見える「素袍(スハウ)」や「素紗(スジャ)」などの例から、「素」の字音がスに、「種」の字音がシュに定着したため、「素性」の表記が定着したものと考えられる。
(2)節用集などにも見える「素袍(スハウ)」や「素紗(スジャ)」などの例から、「素」の字音がスに、「種」の字音がシュに定着したため、「素性」の表記が定着したものと考えられる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報