アゴ・アンゴ・オーゴとも。多人数の合力を必要とする網漁業組織のなかで漁労操作にたずさわる漁夫。網漁業経営者の網親・網主に労力を提供する。網主と網子は主従関係の強い世襲的な親方・子方の関係にあるものと,共同作業の役割分担の関係を示すだけの場合とがある。網子各自の漁獲物の分配は一般に平等だが,特別な技術を要する漁では,網子の間に差をつけることもある。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
「網主・網子」のページをご覧ください。
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…82年海上郡の一報告によると,地引網一式(漁船を含む)代が大地引網で6000円,中地引網で4600円,小地引網で2600円ほどであった。網元となるには,ほかに水夫(網子)前貸金として約1000円ぐらい必要であったという。だから網元は普通石高所持も大きく,また名主や酒造家などの有力者であった。…
…江戸時代,網漁,釣漁で網,漁船等を提供した漁業経営者をいう。これに対し雇われて乗り組む漁民を網子,釣子,船方などと呼んだ。能登半島東岸(石川県)鳳至(ふげし)郡藤波のブリ台網漁の場合,総百姓持の2漁場を上下両網組が隔年交替で操業,各網組ではそれぞれ持高に応じて持株の割当てをうけた百姓が,持株にしたがって労力,資力を提供し,収益の配分をうけるしくみであった。…
※「網子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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