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緑の革命 みどりのかくめい green revolution

翻訳|green revolution

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

緑の革命
みどりのかくめい
green revolution

農作物の高収量化を目指した一連の品種改良。 1960年代後半から各種農業研究所によるコムギ,米,トウモロコシの品種改良が相次いだ。特にフィリピンの国際米穀研究所 IRRIは,高収品種の短稈イネ IR8の開発に成功し,これによってアジア諸国の食糧不足は解消するとさえいわれた。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

緑の革命

高収量品種の導入、化学肥料の使用などによる穀物収穫量の飛躍的な増大を指す。FAOによると、アジアの穀類生産量は1960年からの40年間で3倍に増え、69年にアジアの途上国で人口の42%を占めていた栄養失調比率は00年に16%まで低下。メキシコで小麦の「革命」を実現した米国のノーマン・ボーローグ博士は、70年にノーベル平和賞を受けた。

(2008-05-13 朝日新聞 朝刊 政策総合)

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デジタル大辞泉の解説

みどり‐の‐かくめい【緑の革命】

1960年代に進められた稲・小麦などの多収量品種の開発と、その導入によってもたらされた開発途上国における農業技術の革新。

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百科事典マイペディアの解説

緑の革命【みどりのかくめい】

穀物の多収穫品種を育成し,灌漑(かんがい),肥料,農薬,農業機械などの技術革新発展途上国の伝統的農法を脱し,急激な食糧増産がはかられたことをいう。米国のロックフェラーフォード両財団の援助で,1962年マニラ郊外に国際稲作研究所(IRRI),1963年メキシコに国際トウモロコシ・コムギ改良センターが開設,それぞれ画期的な多収性短稈の稲と小麦の品種を育成し,インドパキスタンなどの熱帯アジアやメキシコなどに急速に普及。
→関連項目コムギ(小麦)ボーローグ

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栄養・生化学辞典の解説

緑の革命

 1960〜70年代にかけて,高収量のコムギやコメが開発され,発展途上国の食糧生産に大いに貢献したこと.

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世界大百科事典 第2版の解説

みどりのかくめい【緑の革命 green revolution】

この言葉は1968年3月,アメリカの国際開発局長であったウィリアム・S.ガウドが,国際開発協会(第二世銀)で行った講演で初めて使ったといわれる。その後レスター・R.ブラウンレポートで用いてから,急速に世界中に広まった。また同一内容のことを〈種子・肥料革命seed‐fertilizer revolution〉と呼ぶ人々もいる。しかしこの緑の革命の定義は,必ずしも定まったものではない。穀類の多収品種の栽培を灌漑,肥料,農薬,農業機械などの技術革新と並行してすすめ,伝統的農法から脱却して食糧増産をはかり,発展途上地域を中心とした人口増加に対処しようとするもので,育種から社会経済にいたるまでの広い内容をもつ。

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大辞林 第三版の解説

みどりのかくめい【緑の革命】

1960年代に推進された、稲・小麦などの多収穫品種開発をはじめとする農業技術の革新と、その発展途上国への導入のこと。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

緑の革命
みどりのかくめい
green revolution

農業の生産性向上を目的とし、穀物類の品種改良などの農業技術の革新と、発展途上国への導入の過程をいう。1960年代に入って、アメリカをはじめとする先進国の農業研究所で、トウモロコシ、小麦、イネなどの品種改良、とくに収穫量の多い改良品種の開発が進められた。なかでも、ロックフェラー、フォード両財団の援助で1962年にフィリピンに設立された国際イネ研究所International Rice Research Institute(IRRI)では、1966年にいわゆるミラクル・ライス(奇跡の米)とよばれるIR‐8が開発され、また、同じく両財団の援助で1963年にメキシコに設立された国際トウモロコシ小麦改良センターCentro Internacional de Mejoramiento de Maiz y Trigo(CIMMYT)では、メキシコ小麦とよばれる多収穫品種が開発された。
 これらの新品種は、発展途上国における食糧不足を解消し、さらには食糧の増産による自給体制を確立することを目的に途上国に積極的に導入された。東南アジアにおいては、主としてIR‐8が導入された。この新品種は、収穫量を従来の品種の約2倍に増加することができるものであるが、大量の肥料や農薬の散布、灌漑(かんがい)設備や農機具の充実など、近代的農業技術の導入を前提とするものであり、多額の資本投下を必要とするものであった。そのため、新品種を導入できる農民や地域と、できないものとができ、農村内部の階層間、地域間の所得格差を拡大させた。また、化学肥料、農薬の大量投与による環境汚染や、新品種が短茎性で多肥料を必要とするため雨期のデルタ地帯に適さないという欠点も指摘された。
 このように、1960年代の中ごろから推進された緑の革命は、所期の目的を達成することができず、1970年代以降、新品種を導入した国々の農業生産は、新品種導入の諸前提の不備に天候不順などの要因も加わって、停滞した状態のままである。[秋山憲治]
 緑の革命は、一時的に収穫量の増大をみたが、肥料、農薬の大量投与による環境破壊や伝統的農村文化の崩壊を招いたなど、多くの批判もあびた。一方、アジア、アフリカの開発途上の国にある深刻な食糧不足の対策として「第二の緑の革命」を求める声もある。1980年代後半から、アフリカにおいて多収穫の新品種の導入が始まっている。また、新しいバイオテクノロジーによる多収穫品種の開発も行われているが、遺伝子組換えなどの技術に対する反発や、商品化された新品種を企業が占有するなどの問題点も指摘されている。[編集部]

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世界大百科事典内の緑の革命の言及

【イネ(稲)】より

…近年は広域適応性をもち関東以西に広く普及した日本晴,食味優良という点で,北陸・東北地方を中心に広く栽培されているコシヒカリ,ササニシキなどが有名である。外国に目を向けると,〈緑の革命〉をになう一方の旗頭としてメキシココムギと並び称されたIR‐8(フィリピンの国際稲研究所で育成)や,韓国の稲作収量を飛躍的に向上させた日印交雑系品種(日本型とインド型のイネの交配による)が著名である。
【イネの一生】
 十分吸水したイネの種子は,10~15℃の温度があれば発芽し,1本の根(種子根)を地中に伸ばし,同時に幼芽は地上に出現して主茎となり,鞘葉(しようよう),第1葉,第2葉が順次展開してくる。…

【インド[国]】より

…90年代の自由化政策はこのような開発方式を大きく変えた。(2)緑の革命による農業の発展 緑の革命は世界的な現象であったが,インドでは小麦地帯である北西のパンジャーブ,ハリヤーナー両州や,その東のウッタル・プラデーシュ州西部を中心に1967年から始まった。その過程で改良品種の作付け,灌漑設備の拡大,灌漑のためのディーゼルや電力の使用,化学肥料や農薬の投入が増加し,米と小麦,特に後者の生産が上昇した。…

【インド】より

…現在そこは世界有数の灌漑農業地帯となっている。1960年代末からの〈緑の革命Green Revolution〉が最も成功したのはこの一帯であり,カリフ作の米とラビ作の小麦の相互乗入れによる米麦二毛作の拡大がみられる。 主穀と綿花以外の重要農作物としてサトウキビがある。…

【バングラデシュ】より

…主要なカリフ作物は稲とジュートであり,ラビ作物は豆,ミレット(雑穀),野菜といった畑作物である。伝統的な主作物である稲は,従来の雨季のアマン稲(晩生種)単作から1950~60年代に雨季のアマン稲とアウス稲(早生種)の二期作化によって収量を倍に伸ばし,60年代半ば以降〈緑の革命〉によって雨季のアマン稲と乾季のボロ稲(冬季栽培種)の二期作化が実現し,さらに収量を倍増させた。伝統的には無視しうる程度のボロ稲の生産量は88‐89年には37.5%に達した。…

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